2015年11月15日

連載小説「龍の道」 第166回




第166回  BOOT CAMP (15)



「ヘイ、リーダー!、教官がお前を呼んでるぜ!」

 図書館から出てきたばかりの宏隆に、トーマスが声をかけた。
 同じチームとして行軍訓練に行った、背の高い、あの ”疑い深い” トーマスである。

「教官って、どの・・?」

「MSG(Master Sergeant=曹長)の Campbell(キャンベル)だよ、キミに会ったら部屋に来るように言え、って」

「そうか、もう呼び出しが来たか─────」

「鬼教官どもを取り仕切ってる、お偉い曹長なんかに呼び出されて・・何かマズイことでもやったのか?」

「いや、案外、褒められるのかもしれないけどね」

「Ha ha・・Good luck with that!(あはは、それじゃ、頑張れよ!)」

「Thanks ─────!」


 近々必ず、向こうから探りを入れて来るはずだとは思っていたが、こんなに早くそうなるとは以外だった。だが、昨夜闇に紛れてヤンの部屋を偵察をしたことまでは、おそらく知られていないはずだ。
 それに、構内放送で呼び出せば済むことなのに、わざわざトーマスに呼び出しを命じた事にも、何やら不自然さが感じられる。恐らく他の教官にそれを知られたくないのかもしれないが、もしトーマスが自分と会えなかったらどうするのか。
 あるいは、すでに自分が今どこに居るかを把握していて、近くに居たトーマスを使いに遣らせたのかもしれない。トーマスは大学の広い構内の、他の施設とは離れた所にある図書館に自分を呼びに来たのである。
 向こうがどのような組織かも、その目的も分からないが、その位のことはやってのける連中だろうと思える。


 教官の部屋へ向かいながら、ヘレンに知らせるためにペイジャー(Pager)を鳴らす。

 ペイジャーとは、いわゆるポケベル(ポケットベル)のことで、電波で小型受信機にメッセージを送る通信器機であり、Beeper(ビーパー:ビーッと呼出し音が鳴る物の意)とも呼ばれる。

 ポケベルはこの時代にあっては大発明で、アメリカでは1958年から初期のサービスが開始されたが、当初は電話交換手に呼出番号を伝えるという程度のものであった。
 日本では60年代から90年代まで大いに活躍をした。'93年には「ポケベルが鳴らなくて」というドラマや歌まで流行したほどである。
 スマートフォン全盛の現在でも、ポケベルはその信頼性や低コストが大きな利点となる医療現場や鉄道事業など、今なお世界中で使われ続けている。


「さっそくコレが役に立つな、台湾じゃ ”BB-CALL” って言うけれど・・」

 ヘレンは、宏隆がついに行軍中に狙撃されたという事態を重く見て、昨夜別れ際にこのペイジャーを宏隆に渡した。同じ大学の構内に居る時でも、緊急時にお互いにどこに居るかを探し合っていては話にならない。訓練中や授業中に無線機を持つわけにも行かないので、何かあった時にはこれですぐ連絡を取り合おうと言うわけである。

 ─────と言っても、昨今の携帯電話のメイルのようなわけには行かない。今では信じられない事だが、ポケベル通信の黎明期には呼び出し音を鳴らしたり、電話番号を表示するだけのシステムだったので、相手に送れる情報は ”数字” しか無かったのである。
 だから Pager Codes(ペイジャーコード)というものがあって、早い話が暗号で送信するわけである。例えば 00=See you later、11=I miss you、36=Meeting、99=Night, night などという専用のコードを用意し、送信相手もナンバーで区別し、割り当てる。

 日本では数字の語呂合わせでメッセージを送ることが、女子高生を中心に大流行した。
 たとえば、オヤスミは 0833、お仕事は 04510、ごめんなさいは 500731、遅れるは 0906 などとなる。
 英語は数字で語呂合わせというわけには行かないが、上記の例のように See you later の ”00” は、まるで眼で見ているような形だし、Meetingの ”36” は、3がM、6がGを表しているようにも見え、工夫がみられる。よく使われた 99=Night, night などは、オヤスミの聞こえ方そのままであり、07734 は、それを180度ひっくり返すと hELLO(ハロー)と読めるなど、なかなか凝っていて面白い。
 やがてポケベルの機能が向上すると多機能化が行われ、入力した数字を平仮名、英語、記号に変換して表示できるようになった。


「えーっと、I'm going to see the MSG・・でいいかな。コードだと面倒くさいね、やっぱりトランシーバーの方が楽で良かったかな」

 宏隆が使っているものは初期型なので、数字コードでしか送信できない。その暗号コード表もペイジャーと一緒にヘレンから渡され、記憶したら処分するように言われていた。

「呼び出されたの?」

 ─────すぐに返事がかえってくる。

「そういうコト」

「大丈夫かな?」

「There is nothing for it. What will be, will be.(仕方ないね、なるようになるさ)」

「充分気をつけて、私は中庭で待機します」

「Roger─────(了解)」


 曹長の部屋に行くと言っても、もちろん教官が寝起きする、学生たちにヴィラ(Villa=郊外や田舎の邸宅・別荘)と呼ばれる宿舎ではなく、執務棟にある曹長室のことである。
 真鍮製の名札に、MSG・CAMPBELL と刻まれた重厚なドアをノックをすると、すぐに秘書の女性が出てきた。

「カトーです。キャンベル曹長がご用があるとのことで参りました」

「はい、曹長は中でお待ちです、どうぞお入りください」

 秘書が言い終わらないうちに、奧のドアが開いて曹長が出てきた。

「やあ、カトー君だね、よく来てくれた・・」

「サージャント(軍曹)!」

 姿勢を正して、直立不動で言葉を発する。

「トーマスから聞いて参上しました。何か自分にご用でしょうか?」

 兵士としてはまだ二等兵にさえ届かない、見習い兵士の立場である宏隆から見れば、相手は7〜8階級も上に位置する下士官であり、普段訓練で宏隆たちを扱(しご)いている鬼教官たちから見ても1〜3階級は上なのである。
 因みに、曹長以下、一等から三等までの軍曹への敬称は、階級の区別なく全て Sergeant(軍曹)と呼ばれる。


「まあ、先ずは入ってくれ・・楽にして良いから、そこに掛けなさい」

「サンキュー、サー!」

 言われるとおりに、指差されたソファに腰掛ける。
 教官の職務室に入るのは初めてだが、中は広く、執務をする為の立派なデスクと、応接用の重厚な革張りのソファーがあり、壁際にはたくさんの表彰盾や写真の額が飾られた木製のサイドボード、壁には雪を戴いたデナリの大きな油絵が掛かっている。デスクの後ろの窓の外にはアラスカの原野と空がどこまでも広がっている。
 さすがにアラスカ大学に軍事教練として赴任する下士官の部屋だけあって、良い部屋である。決して豪華ではないが、軍人らしくきちんと整い、凛としたものが感じられる。

「体は、もう何ともないのかね?─────行軍訓練で滝に落ちたと聞いたので、他の教官たちも随分心配していたんだが」

「ご心配をおかけしました。渡河をする河床の具合を探っていたのですが、濃霧で滝口がよく分からず、気になって滝壺を覗き込んでいたところ、折からの雨でうっかり足を滑らせてしまいました─────幸い、体は打ち身があっただけで、もう何ともありません」

 うっかり足を滑らせた、と告げた時に、曹長の顔色が少しだけ変った。そうでないという事は本人が一番よく知っている。だが、それを隠すように、すぐにまた元の表情に戻った。曹長はまだ、宏隆が自分を狙撃した人物を特定できていないと思っているらしい。

「・・そうか、それは良かったな。後遺症が出ないように、よく休んでくれたまえ」

「ありがとうございます」

「ところで─────」

「はい、何でしょうか?」

「先日の射撃訓練の際には、危ない目に遭わせてしまって、大変申し訳なかった」

「ライフルの不具合による、ジャミング(弾丸詰まり)の所為だと聞きましたが」

「そのとおりだ。射撃の後で第五班の学生がジャミングしたと言うので、教官が確認していたのだが、珍しくなかなか詰まりが抜けないので、色々といじっていると、何かの拍子に暴発してしまったらしい」

「ちょうど、ターゲットを確認していた自分の足許に銃弾が飛んできました」

「私たちの監督不足、管理不足だった。遅くなってしまったが、この私からも謝罪を述べさせて貰いたい。大変申しわけなかった─────」

「いえ、もう過ぎたことですし、誰も怪我をしなかったのですから」

「そう言ってくれると少しホッとするよ。何しろ君のお父上は、このUAF(アラスカ大学フェアバンクス校)に多額の寄付をして下さっている貢献者ということだ─────
 つい最近、総長からその事を知らされたばかりだが、そんな君に事故で怪我をさせたりしたら、私なんぞは即刻クビになってしまうかもしれないよ、ははは・・」

 そう言って鷹揚に笑うキャンベル曹長は、もしここに第三者が居れば、とても宏隆をライフルで狙っていた人間とは思えないはずだ。宏隆は昨夜もこの人から暗視スコープ付きのライフルを向けられたばかりなので、相槌を打って笑う顔も強張りそうになる。
 もし自分があの時に撃たれていたら、曹長はその事態をどう釈明するのだろうか。動物が居たので撃ったと言うのだろうか、それともヤンが撃ったことにしてしまうのか・・・

「アラスカ大学の地球物理研究所には、日本の政府も資金援助をしていると聞いています。父は政府の仕事も少しばかり請け負っているようですから、その関係で寄付をさせて頂いているのだと思います」

「そのようだね。それに、君の家は日本でも最も歴史が古く、古来から直接間接に日本文化を担ってきたノーブル(noble=高貴)な家柄だそうだが─────」

「血液的にはそうらしいですが、現在は普通の市民に過ぎません。それに、自分はそのようなものから逸脱した、高貴さなどにはほど遠い ”good-for-nothing(出来損い)” であると自覚しています。もともと家に居着かない風来坊タイプですし、実際に兄などからは、お前は出来損ないだとよく言われました」

「ははは、若さに似合わず謙虚だな。だがエジソンもアインシュタインも、学校では劣等生だったという。”出来損ない” には天才的な資質を持った人が多いのかもしれない」

「恐れ入ります」

「そうだ、何か飲むかね?、ここには美味い珈琲も紅茶もあるが」

「ありがとうございます、それでは紅茶を戴きます」

「このオフィスに用意してある珈琲と紅茶はイギリスのヒギンス製だ。君は口が肥えているだろうから、気に入ってくれると良いが─────」

「近年、エディンバラ公(エリザベス女王の夫)からの御用依頼で、Royal Warrant(ロイヤルワラント=王室御用達)の栄誉を間もなく授かると噂されているヒギンスですね。
 ロンドンの看板には ”H.R.Higgins Coffee-man Ltd.” とあるので、てっきり珈琲専門かと思っていましたが、紅茶も扱うのですか?」

「現時点ではまだ紅茶は大っぴらに売られていないが、二代目を継いだ息子が密かに研究を続けている。ここにあるのはその試作品だ。向こうに知人が居るので、特別に送ってきてくれたんだよ」

「それは楽しみです」

 ─────曹長が秘書を呼んで、紅茶を淹れるように命じた。

「しかし、さすがに詳しいな。ヒギンスを知っているアジア人など珍しい。ここの教官たちや大学の総長でさえ、誰もその名を知らないのだから・・君は西洋の姓氏にも造詣が深いらしいな」

「誰からそんなことを聞かれたのですか?」

「いや・・誰だったか、何処かでそんな事を小耳に挟んだ─────」

 気軽に飲み物の話をしていて、つい口が滑ったのだろう。キャンベル曹長は慌てて言葉を濁し、秘書が出て行ったばかりのドアを気忙しそうに見回した。

「曹長、お伺いしたいことが有るのですが、よろしいでしょうか?」

「おお、遠慮なく─────何なりと訊きたまえ」

「あのとき、ライフルの暴発事故を起こした学生は、何という名前でしょうか?」

「・・・君の居たところからは、姿が見えなかったのかね?」

「かなり距離があったので、顔まではハッキリと判りません」

「そばに居た教官の顔も、か・・?」

「はい、同じ距離ですから、教官の顔までは判りませんでした」

「そうか─────しかし、本人の名前を聞いてどうする?、まさか今さら文句を言いに行くと言うのでは無いだろうな」

「そうではありません。本人が気にしてはいけないと思い、自分から話をしてみようと思っただけです」

「それなら良いが─────彼は第五班に所属する、Michael Jung(マイケル・ヤン)という学生だ」

「ああ、ヤンですか・・」

「すでに顔見知りだったかな?」

「いいえ、行軍訓練で滝に落ちてしまった自分をチームが捜索してくれていた時に、根掘り葉掘り、僕のことについていろいろと訊ねてきた、というので─────」

「ふむ、君はROTC(予備役将校訓練課程)では成績優秀な有名人だからな。他の学生たちが興味を持つのも無理はない」

「失礼ですが、曹長は─────」

「・・何かね?」

「曹長ご自身は、行軍訓練の際は、コース内で視察されて居られましたか?」

「ああ、仕事だからね。それがどうかしたかな─────?」

 思い掛けずそう訊かれてギクリとしたが、さすがに顔には出さない。

「いえ・・ただ、行軍中にどこかでお見かけしたような気がして」

「君のチームがどの辺りに位置していたかは分からないが、私はほとんど三班と共に居た」

「三班というと、五班のすぐ前でしたね」

「─────そうなるのかな?」

「そうです、マイケル・ヤンがいる第五班の、すぐ前方です」

「────────────」

 露骨に際どい話題で突(つつ)いてくるので、曹長は嫌な顔をしたが、宏隆は間髪を入れず、なおも話を続けてゆく。

 キャンベル曹長のカーキ色の軍服の肩に付けられた階級章は、上に尖った山形が三本、下にも三本の弧がデザインされた威厳のあるものであり、新兵はそれを見ただけでも、畏れ多くて会話も出来ないのが普通である。
 二等兵(Private, PVT)の扱いになる宏隆は、下士官の下である兵卒の最下位に当たり、階級章さえ与えられない。これが一等兵(Private, PV2)になると初めて一本の山形を与えられる。上等兵(Private First Class, PFC)になると、その山形の下に一本の弧が付けられる。
 兵卒の上は下士官で、伍長(Corporal, CPL)、三等軍曹(Sergeant, SGT)、二等軍曹(Staff Sergeant, SSG)、一等軍曹(Sergeant First Class, SFC)、そして曹長(Master Sergeant, MSG)と階級が上がって行く。

 因みに、英語で兵卒のことを Private(プライベート)と呼ぶのは、かつての封建時代に領主が ”私的に” 兵を集めていたことの名残りである。ノルマンディー上陸作戦を舞台にしたスピルバーグの「Saving Private Ryan(邦題:プライベートライアン)」という映画は、直訳すれば「ライアン一等兵の救出」となる。


「曹長は、かなりの銃の腕前であると伺っていますが?」

「ははは、誰から聞いたのか・・私はそれほどの腕ではないよ」

「特にライフルでは、かつて右に出るものが居なかったと・・」

「いやいや、君こそ、このアラスカ大学始まって以来の、天才シューターだと噂されているじゃないか。私など大したことはないよ、それに現役を退いてからはロクに射撃訓練もしていないしね」

「いえ、ご謙遜でしょう─────最近は、ライフルで射撃をされましたか?」

「いや・・ライフルは、近ごろずっと撃っていない」

 ふたたび曹長の顔が曇った。

「お待たせいたしました────────」

 秘書がティーポットとカップをテーブルに並べ、鮮やかな色の紅茶を注いだ。

「そのヒギンスのお茶だ、ぜひ君にも試してもらいたい」

「うーん、これは素晴らしい香りですね。まるで荒涼としたアラスカの大地に、鮮やかな花が咲き乱れているような・・」

 ティーカップを手にした宏隆が、眼を細めてそう呟(つぶや)いた。

 曹長はカップに満たされた液体を、ただ無言で見つめている。



                    ( Stay tuned, to the next episode !! )




  *次回、連載小説「龍の道」 第167回の掲載は、12月1日(火)の予定です

taka_kasuga at 23:09コメント(18)連載小説:龍の道 | *第161回 〜 第170回 

コメント一覧

1. Posted by 円山玄花   2015年11月18日 23:00
敵地に赴いての勝負、ドキドキしますね。
何しろ相手は、謎の組織の手練れです。
しかし、宏隆くんの持つ情報量が多い分、現在は優勢なように思います。
逆に、キャンベル曹長の目的が宏隆くんの技量や気づいている情報を知るためだとしたら、
宏隆くんはあまり突っ込まない方が良いのでは・・などと考えてしまいます。
腹の探り合い、男と男の勝負・・。
それでも、出された紅茶を十分に味わえる余裕があるのは、相手にとっては脅威でしょうね。

>ポケベル

懐かしいです。
といっても、私の頃にはすでに入力した数字がカタカナに変換されるものでしたが、当時は相手に送信するために皆が公衆電話に並び、いかに素早く数字を打ち込めるかを競ったものです。
ペイジャーコードを知っていたら、もっと面白かったかもしれません。
 
2. Posted by まっつ   2015年11月18日 23:28
なんとも胃が痛くなりそうな会話です。
でもギクリが顔に出る曹長なら悪人ではなさそうなので、
ちょっと安心です。

小生も宏隆君のようにクールに振る舞えればと思うのですが、
中々に上手くいきません。
クールは切れ味鋭い合理性に端を発するものだと思います。
自分の中の非合理性を消化できないと真のクールには至れない、
とも感じています。
 
3. Posted by マルコビッチ   2015年11月20日 00:53
私はポケベルを持った事がないのですが、暗号で送信って面白そうですね!
宏隆君とヘレンがやりとりしている暗号コードは、ヘレンが考えたものなのでしょうか? 
私だったら処分するまでに何ヶ月もかかりそうです。

宏隆君と曹長の会話はまるで戦いですね。
初めは、曹長が探りを入れてきて、宏隆君がとぼけ続ける事でこの場は終わるのかと思っていたのですが、途中から立ち居値が逆転してしまったようです。
曹長はうっかり口を滑らせたり、成り行きとはいえ、仲間のマイケル・ヤンの名前を出したり、思いのほか隙がありますね。
それも宏隆君の巧みな話術が引き起こしているのでしょう。
師父との対練のように、取っていたつもりがいつの間にか既に取られていた。
ティーカップこそ手には持っていませんが、師父は穏やかに微笑んでいる余裕があり、私たちはこわばって汗をかいている。
まるでそんな感じです。

この先、どちらがどう出るのか楽しみです!
 
4. Posted by 太郎冠者   2015年11月20日 13:30
智慧者同士の腹の探り合い、読んでいてハラハラしました。
相手もまさかこの場でいきなりヒロタカくんに手をかけるとは思いませんが、
これだけ揺さぶりを掛けたら、かなり警戒レベルを上げてしまいそうな予感がします!

これもひとつの戦いのカタチなのでしょう。
そもそも相手の目的もまだハッキリとはしていないですし、
これからの展開がますます楽しみです。

ポケベルは世代的に使ったことがないですが、数字だけでのやりとりはまさに暗号通信ですね。
暗号は面白いので好きですが、戦争中に使われたような、数学の天才たちがしのぎを削っていたような暗号は、そもそも概念を理解するのさえ難しいデス(´Д` )

…太極拳の暗号もなかなか解けないですし(´・_・`)
 
5. Posted by とび猿   2015年11月20日 20:32
大変手強い相手だとは思いましたが、やはり敵も人間、焦りもあるのでしょうか。
話術では宏隆君が一歩リードしているようで、読んでいてなんだかワクワクしてきます。
しかし、お互いまだ探りを入れている状態。
今後はより警戒され、厳しい戦いが続くような気がしてきます(汗)

それにしても、いきなり呼び出されたにも関わらず、逆に相手に揺さぶりをかけ、堂々と紅茶を味わうあたり、宏隆君はタフですね。
やはり男はこうでないと務まらないか。
 
6. Posted by ユーカリ   2015年11月20日 22:59
キャンベル曹長と宏隆君のやり取り、何とも緊迫していますね。7〜8階級も上の下士官と対等に話を進めるとは、流石です。
前夜渡されたペイジャー、ペイジャー・コードを早速使いこなし、素早くヘレンと連絡を取り合えることにも驚きです。PCをはじめ、現代人が使いこなしている電子機器が苦手と避けている自分ですが、積極的に取り入れようとする柔軟さが大切だな、と改めて思います。いろいろなものに触れて、挑戦してみる事が、新しい発想や柔軟な考え方にも繋がるのだとも感じています。

音から作られている日本語の暗号と、音と視覚的なもの(しかも横にしたり、逆さにしたり)を組み合わせて作られている英語の暗号との違い、おもしろいです。
暗号ではありませんが、メールなどで使われる顔文字も、同じ感情や表情が、日本文は横書きであればそのままの向きで表現され、もともと横書きの英文の顔文字は90度回転させないといけない向きで表現されています。趣もそれぞれ違うので、面白いなと思っていました。

カップの液体を無言で見つめる曹長、一体何を考えているのでしょうか?
次回も楽しみです!!
 
7. Posted by さすらいの単身赴任者   2015年11月21日 21:18
自分が小学生の時の第二大戦テレビドラマ「コンバット」のベテラン分隊長、サンダース軍曹は肩章の下の無い三等軍曹でした。
しかし毎週毎週フランス戦線でドイツ軍相手に手柄をたてながら、階級が上がっていないことがとても不思議でした。
最近の映画FURYの主人公ドン・コリアーも二等軍曹
さらにその上の曹長は本当に雲の上の位ですね。なかなか曹長の主人公はないようですね。
隠しているけれど、恐ろしいスナイパーという裏の面があります。宏隆さんの自信はやはり徒手空拳の体術なら勝てるということでしょうか。その差は舌戦でも出るのですね。話術も未熟な私もそんな境地に憧れます。
 
8. Posted by タイ爺   2015年11月24日 10:50
流石に宏隆君、腹の探り合いでも相手の軸を揺さぶりますね。
この曹長がどのような目的かはまだ分かりませんが、スナイパーというのは相当に用心深い気がしますのでおいそれと尻尾を出すような真似はしなさそうです。
 
9. Posted by bamboo   2015年11月24日 23:15
凄い自己紹介…(^_^;) 互いの人生で培われたものがよく現れてくるようです。
曹長と宏隆君には何処となく親和性も感じられますが、この状況でヒギンスを楽しめるのはさすがですねぇ…自分ならカップを震わせながら冷や汗でビショビショだと思います(笑)
ポケベル…。むかし可愛い後輩からテレカで何やら打たされたことがありましたが…なんだか恐ろしくなってきました(~_~;)
 
10. Posted by 春日敬之   2015年11月26日 19:30
☆玄花さん

>・・余裕があるのは、相手にとっては脅威

そのとおりですね。
国定忠治がニッコリ笑って人を斬るのは、余裕だからでしょう。

反対に、頭から湯気を出してムキになって突っ込んでくるヤツは全然怖くありません。
感情的になっている人間ほど、脆いものは無いからです。

変にクールぶっているヤツも、怖くないですね。
本当に怖いのは、まるでキーボードを叩くように、
ひたすら淡々と撃ってきたり、打ってきたりするヤツです。
 
11. Posted by 春日敬之   2015年11月26日 19:30
☆まっつさん

>ギクリが顔に出る曹長なら悪人ではなさそうなので

露骨にギクリを顔に出す悪人たちも、幾らでも居りますけどね・・(汗)

>クールに

日本で使われている「クール」というのがどんな意味合いなのか、
正直なところ、よく分かりませんが─────

英語の ”COOL” は、元はアフリカ系アメリカ人の労働者たちが、
「カッコイイ!」という意味で使い始めた言葉が世界に流行したものです。
他のスラングと違い、COOLだけは流行が絶えない、とてもパワフルな言葉です。

辞書的には、冷静、落ちついた、冷めた、爽やか、冷ややか、
寒い、冷たい、涼しい、厚かましい、図々しい、などの意味もありますが、
最近のネイティブたちは、カッコいい、イケてる、お洒落、いいヤツ、イイね、
などという意味で主に使いますね。

You're so cool, I can't believe you gave me your icecream.
(あなたホントに優しいワね!、私にアイスクリームくれるなんて)
とか、
Aston Martin is really cool !!
(アストンマーティンは最高だぜいっ!)
とか、
Would you like to join us ? 、Thats cool、I'll go!
(一緒に行かない? いいね〜、行く行く!)
・・てな具合に。
友だち同士なら、Roger(了解)の代わりに Cool と言う場合もありますが、
もし軍隊で上官にそう答えたら、罰のプッシュアップ50回は免れません。

ですから、クールというのは、日本のソレよりも、
本来もっと軽い意味合いなんですね。

あまりシリアスにモノを考えると、周りから
Hey, Cool it!、Relax!(ま、モチツケよ)と言われますし、
言われた人は、
Yeah, I'm cool. Thanks.(あ、大丈夫だよ、あんがとね)
と答えたりします。

ホントにクールな人は、
You look cool!(カッコいいね)と言われますし、
それを言う方も、Cool(爽やか・軽妙)に言葉を向けます。

ご参考までに。
 
12. Posted by 春日敬之   2015年11月26日 19:31
☆マルコビッチさん

>宏隆君と曹長の会話はまるで闘いですね

玄花さんの新しい記事にもありますが、
武術的な強さの根本は生きて帰れることであり、
それを可能にするのは、私たちの日常の在り方であると思います。

日常の在り方では、当然他人との「会話」があるわけで、
ちょっとオーバーな言い方をすれば、そのやりとりの中にも、
「生きて帰れるかどうか」が含まれているわけですね。

そして、精神的に「余裕」の無い人は、
自分の殻を固くして守りに入るだけで、「戦い」にはなりません。
これは武術の稽古でも、往々にして観られることです。

どんな時でも自分を開いて行ける余裕があってこそ、
「生きて帰ること」の出来る戦闘は可能になるのですが、
余裕の無い人は「その場で生きている時間」をただ少しばかり伸ばせるだけです。
これが初心者向けの簡単な対練でも出てくるから面白いものです。
 
13. Posted by 春日敬之   2015年11月26日 19:32
☆太郎冠者さん

>太極拳の暗号もなかなか解けないですし

あはは、それは簡単には解けませんね。
特にそれは、暗号とは言っても、机上でいくら考えていても解けません。

レーサーのように、
サーキットの同じコースを、グルグルと何百回も周回することを続けて、
それも、その度に少しずつラップタイムを縮めて行けるような、
実際的な努力があってこそ、解けていくのです。

加えて、経験を積むことや、それをプラスにして行けるセンス、
どのような場合にも自己を律せるような強い意志が必要です。

頑張りましょう。(^o^)
 
14. Posted by 春日敬之   2015年11月26日 19:32
☆とび猿さん

>やはり男はこうでないと務まらないか

そう、そのとおり。

黙ってビールを飲んでいるだけでは、オトコにはなれません。

そろそろサッポロクラッシックの美味しい季節・・・ゴクッ

けど、北海道限定なんだよなぁ・・

・・ムゥ ( ̄(エ) ̄”) ピクピク
 
15. Posted by 春日敬之   2015年11月26日 19:33
☆ユーカリさん

日本語の豊かさや便利さは、近頃の顔文字文化からも痛切に感じられますね。 
最初に顔文字を創ったのは日本ですが、やがて英語圏や他のアジア圏でも、
日本の真似をして顔文字を造るようになりました。

英文で造られる顔文字を見ると、その貧しさに驚かされます。
それが韓国語や中国語になると、若い人たちがどれほど頑張っても、
もはや楽しめるほどの顔文字には成りようがありません。

文化とは何かを、つくづく考えさせられます。
 
16. Posted by 春日敬之   2015年11月26日 19:33
☆さすらいの単身赴任者さん

>サンダース軍曹

コンバット、私もよく観ていましたよ。
(・・ってトシがバレるじゃないかっ!!)・・・(^_^;)

でも、よく階級章の判別や、手柄を立てながら階級が上がっていないことなんかを
マニアックに確認できますねえ・・・スゴイ!!

ボクなんかは、ただスゴいなぁ、カッコいいなぁ、って観てただけでした。

>舌戦でも

ま、”ヨクシャベール” は、玄洋會の伝統っスからね・・(^_^;)
 
17. Posted by 春日敬之   2015年11月26日 19:34
☆タイ爺さん

>腹の探り合いでも相手の軸を揺さぶる

それはきっと、

腹の回し合いをしている太極拳門派のほうが、得意なのかもしれませんが

・・(^_^;)
 
18. Posted by 春日敬之   2015年11月26日 19:34
☆ bamboo さん

>この状況でヒギンスを楽しめるのはさすが

・・ボクだって、ヒギンスを飲むためなら、
目の前に鬼が居ようが、悪魔が居ようが、
どんな状況だって、とりあえず、まず紅茶をいただきますけどね。

本部のS先輩だって、きっとそうするに違いありません、はい。

(嗚呼、なんてイヤシイんだろ・・)
 

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