2015年10月01日

連載小説「龍の道」 第163回




第163回  BOOT CAMP (12)



 谿川沿いの狭い山路では、だんだん雨が強くなってきている。

「おぉーいっ、大変だ!・・待ってくれ、大変なことが起こった!!」
 
 遠くから呼び声がしたと思うと、泥まみれの迷彩服の男が、大慌てで隊列の後ろに追い着いてきた。バックパックは背負わず、ライフルだけを肩に担いでいる。

「誰だ?!・・・君はどこのチームの所属だ?」

 一見して、同じ行軍訓練中の学生だと分かるので、怪しい人間とは思えないが、鬱蒼とした針葉樹林の山路では、降りしきる雨も手伝って、雨合羽のフード深くにある顔さえよく見えない。

「後ろから来ていたチームの者だ。ウチのリーダーが銃に撃たれて滝に落ちた!、皆で探しているんだが、まだ見つからない。一緒に捜索を手伝ってほしい!!」

「・・な、何だって────────?!」

 隊列の先頭で、落ち着いて対応をしたリーダーの声が裏返った。

「銃で撃たれた?、何故そんなことに・・誤ってハンターに撃たれたのか?」

「よく分からないが、渡河のための川底を確認していたらいきなり銃声がして、同時にリーダーが滝に落ちたんだ。とにかく捜索をしなくちゃならない、君たちも手を貸してくれ!」

「それは大変だ──────よしっ、みんなで捜索に加わろう!」

「もちろんだ、すぐに行こう!!」

「もうすぐ暗くなるから、急いだほうがいい」

 他のメンバーたちも、心配顔をして頷き合う。

「・・で、場所はどこだ?、滝と言ったが、さっき渡った川のところか?」

「そうだ、靄(もや)が掛かって分かり難いが、あの川は少し下るとすぐ滝になっている。リーダーは滝を覗いていて、銃声と共にそこから落ちて行ったんだ」

「きっと無事だよ、ヘルメットも着けているし、訓練で鍛えているんだ。リーダーになるくらいだから、きっと優秀な人なのだろう、そう滅多なことはないさ」

 誰かが、慰めるように言ってくれる。

「ありがとう、協力を感謝する───────少し引き返したところに、谷へ下りる道がある。坂の終わりはちょっとした崖になっているが、そこから川原に下りられる」

「よし、行こう・・!!」

 小走りで来た道を引き返し、途中で山路を外れて、樹の多い斜面を谷へと下りて行く。

「なんだ・・ここは、さっき休憩していた場所じゃないか?」

「本当だ、Jung(ヤン)が用を足しに下りて行ったところだよ!」

 ─────誰かがそんなことを言った。

「ヘイ、COMMIT NO NUISANCE !!(立小便禁止)って立て札が見えなかったか?」

「WATCH YOUR STEP(足元に注意)なら、あるけどな!」

「あはは・・・」

 やがて全員でゴツゴツした岩だらけの川原に下りると、彼らに協力を求めてきた男が少し上流にある滝を指差して説明する。

「あそこの滝の上から、ウチのリーダーが滝壺に落ちたんだ」

「Whew!(ヒューッ)、ありゃ、かなりの落差だな!」

「軽く30フィート(9m)はあるぞ。あそこから落ちたってのか?!」

「オレは駄目だな、落ちるときに気絶して、そのまんまだよ」

「半分の高さでも、飛び込めないぞ・・」

 口々に言って、呆然としている。

「OK、我々のチームは滝壺の近くを探している、もうすぐここまで下りて来る頃だ。君たちはこの辺りから下流の方を捜索してみてくれないか?」

「よし、そうしよう。みんな、手分けして下流を探すんだ!」

「Roger──────── !!(了解っ)」

 学生とは言え、自ら望んでROTC(予備役将校訓練課程)に来るだけあって、皆キビキビと行動が早い。誰に命じられるわけでもなく、もう川原から足早に散らばって、他の者との間隔を取りながら捜索を始めている。

「ところで────────」

 チームと一緒に行動を取らず、まるで皆が居なくなるのを待っていたかのように、独りそこに残った男が側に寄ってきた。

「ん・・なにか用かい?」

「えーっと、君の名前は?・・・こんな時に名前を訊ねるのも変だが、そのネームワッペンが泥に塗(まみ)れてよく見えないんだ」

「ああ、ぼくは LEE(リー)という」

「リー、君たちのチームリーダーの名前は何といったかな?」

「KATO(カトー)だ」

「カトーか、あの射撃が上手いと評判のジャパニーズだな・・彼が滝に落ちたのか?」

「そのとおりだ」

「さっき銃声がしたと言ったが、それは君のチーム全員に聞こえたのか?」

「いや、たぶん僕だけかもしれない。リーダーと二人で渡河の具合を確認していて、そんなに離れちゃいなかったからね」

「それ以外に、何か見なかったか?」

「・・・何か、というのは?」

「撃ってきた方向に人影が見えたとか、硝煙の臭いがしたとか─────」

「なんだい?、まるで刑事みたいに、根掘り葉掘りと訊くんだなぁ・・」

「い・・いや、先ずは情報を収集しないと、捜索の効率が悪いからな」

 男は、すぐ感情が優先してしまうような、特徴のある軽い喋り方をする。

「ああ、確かにそれもそうだね。ところで、キミの名前は?」

「オレか?、俺の名は JUNG(ヤン)・・マイケル・ヤンだ」

 胸のワッペンを指差して答える。

「アジア系じゃ、そのスペルは珍しいな。心理学のカール・ユングと同じ名前かい?」

「そのとおり、ドイツ語でユング、英語読みではヤンだ」

「・・そして、朝鮮語だとチョン(Cheong=鄭)、かな?」

「な、何故そんなことを言う─────?」

「いや、ちょっと民俗学にも興味があるんだ。僕もアジア系だし。ヤンはコリアン・アメリカンに多い名前だが、朝鮮語の発音ではチョンになる。もっとも、チョンをヤンと読ませるには、だいぶ無理があるけどね」

「・・よく知っているな、そんな事を言われたのは初めてだ」

「こんどは僕の方から訊きたい。キミはその頃、どこに居たんだ?」

「その頃、というのは?」

「リーダーが滝に落ちた頃のことだよ」

「ああ、皆と一緒に休憩していたが・・」

「ふむ・・その休憩中に、チームから離れて谷に下りる道に行ったのか?」

「そうだ、谷側の薮に入ったら道が見えたので、用を足しに下りて行ったんだ」

「・・・ひとりで?」

「ああ、独りだったが、それが何か?」

「それは、ちょっとおかしいな────────」

「おかしいって・・いったい何がおかしいと言うんだ?」

「ボクはさっき、君たちに急を告げるために、この斜面を上ってきた」

「ああ、それで?」

「その時に、足元に複数の人間の足跡があることに気が付いたんだよ」

「・・・・・・・」

「その足跡は、我々が履いている軍靴と同じ、ビブラムソールのパターンだった」

「それは・・きっとオレが用足しをするために、場所を探して歩いたからだろう」

「いや、そこにはサイズの異なる、ふたつの足跡があった─────────」

「そ、そうか・・・」

「ヤン、君の靴のサイズは?・・ああ、#8(US.8=約26〜26.5cm)だね」

 スッと相手の側に寄って自分の靴と比べる。相手は呆気にとられて、どうすることもできない。

「ピッタリ僕と一緒だね。その足跡のひとつも、僕のサイズと一緒だった」

「・・・・・・・」

「そして、もうひとつの足跡は、#11(約29cm)以上はありそうな、かなり体格の大きい人間のものだった」

「ははは、足跡だけじゃ、体格の大きさまでは分からないさ!」

「地面への沈み具合が違うんだよ・・僕と同じサイズの方は体重が190ポンド(約86kg)くらいで、たぶん君と同じような体格だが、大きい方は恐らく240ポンド(約109kg)以上はある、沈着冷静で、よく鍛えた体を持つ人間のものだ」

「おいおい、いくら何でも、足跡だけで性格や鍛え方までは分からないだろう?」

「大きい足跡は、ある場所に位置を据えてから、それ以降はあまり動いていない。じっと身を潜めてひたすら獲物を待っているように、ほとんど身動きをしていない・・その為には、よく鍛えた身体と精神力が必要とされるはずだ」

「・・・・・・・」

「そして、それらの足跡は斜面の中ほどの、黒い岩とエゾマツの間にある、少し平らになっている場所で、最も多くなっていた」

「ほう、どうしてそんな所にばかり、たくさんの足跡があるんだ?」

「ぼくも不思議に思えた・・だが、そこに立ってみると──────」

「・・た、立ってみると、何なんだ?」

「とても見晴らしが良いんだ─────────川に下りる手前の、ぼくらが歩いてきた山路や、滝の様子などが手に取るように眺められる。こんな天候でも、その場所からだったら、川を渡ってくる人間や、滝を覗き込む人間を、じっくり観察することができるはずだ」

「・・・・・・・・」

「さらに都合の良いことに、向こう側からは、その場所が見えにくい」

「・・リー、君は誰かがそこから密かにカトーを狙って撃った、と思っているのか?」

「そうじゃないよ、ただ────────」

「ただ・・・ただ、何だ?」

「実際にその場所に行った君なら、タイミングが良ければ、リーダーが滝から落ちるところが見えたんじゃないかと・・足を滑らせたのか、撃たれたのか、はっきり区別が付くんじゃないかと、そう思ったんだ」

「いや、見ていない!、そんなものは見えなかった、見てたら皆に報告してるさ!」

「ヤン・・・君はさっき、ウチのリーダーが滝に落ちた頃には、チームのメンバーと休憩をしていた、と言っていたね?」

「ああ、そう言ったが」

「どうして、そのタイミングが分かったんだい?」

「そ、それは・・ただそんな気がしただけで、べつに深い意味は無い」

「そうか、それなら良いんだが────────」

「何故そんなことばかり訊く?、君の方がよっぽど刑事みたいじゃないか!」

「いや、少し気になっただけさ。僕の方も、べつに深い意味はない」

「ちょっと待てよ・・リー、君の顔があまりよく見えないんだが・・・」

 ヘルメットの上から雨合羽のフードを深々と被ると、雨の降りしきる暗い谷ではほとんど表情が見えない。それに、彼の顔は泥の付いた指で擦ったような跡があり、まるでカモフラージュの顔料を付けたみたいに、眼だけが光っているのである。

「もう少し、そのフードを上げて、顔を見せてくれないか?」

 険しい表情をして、リーの顔を覗き込もうとするが、

「ははは、ブッダじゃあるまいし、僕の顔なんか見たって何も Divine Grace(ご利益)は無いさ。それより、思わぬお喋りをして時間を喰ってしまった、早くリーダーの捜索に加わらなくちゃ!、そう思わないかい?」

 軽くあしらって取り合わず、もう向こうへ歩いている。

「ああ、そうだな───────」

 憮然として、ヤンも下流へと歩き始めたが・・・
 ふと、何を思ったのか、そっと立ち止まると、肩のライフルを胸の前で構え、先に歩いて行くリーの背中に、ピタリと銃口を向けた。


(・・多分あいつは、狙われていることを察知して、サッと体を起こした)

(こっちが撃とうとする、そのほんの僅かな瞬間を、何かのセンサーで察知できるヤツが、この世界には確かに存在するんだよ・・・)

(彼奴(あいつ)が、そういう希な人間だということか?)

(ああ、どうもそんな気がしてならない・・・)


 ────────あのとき、まさにリーから指摘されたその場所に潜みながら、仲間から言われたことをヤンは思い出した。

「もし、あいつが本当はカトーだったら、きっと振り向いてオレに銃を向けるはずだ・・」

 それを、ここで確かめてやろうと思ったのである。

 しかし、当の本人は何も変わらず、軽快な足取りで下流へと歩いて行く。
 誰かに背中を狙われていることなど全く気付かない様子で、むしろ大小の石が混じる足許の悪さを気にしながら、ひたすら川原を歩いてゆくのである。

「ふん、やはり本人ではなかったか────────」

 あまりにも、カトーとは Force(フォース=気迫)が違いすぎる、とヤンは思った。
 食堂で見かける時さえ、明らかに他の者とは違う何かがカトーには感じられるのだが、いま後ろ姿で歩いて行く男は、とてもそれほどの人間には感じられない。

「だとすると、奴は本当に下流に流されたかも知れないな・・どれ、行き掛かり上、オレも捜索に加わるとするか」

 そう独り言をいうと、ヒョイとライフルを担ぎ直して、また仲間の声がする方へと歩き始めた。



 それから30分ほど経って、雨が少し小降りになってきた頃────────

「おーい!・・見つかった、見つかったぞ!!」
 
 下流を捜索していたチームに向かって、上の方から誰かが大声を上げて走ってくる。

「居たぞ!、カトーが、リーダーが見つかったんだ!」

 行方不明となっていたリーダーが、大した怪我もなく無事に戻ってきたと、息を切らせて言うのである。

「ありがとう、協力を感謝するよ!」

「いや、当然のことをしただけだ、本当に無事でよかった。行軍は続けられそうか?」

「ああ、リーダーは信じられないほど元気だから、まず大丈夫だ」

「そうか、では我々も行軍ルートに戻って、訓練を続けることにしよう」

「みんな、ありがとう!、心から感謝するよ────────」

「Oh, It was nothing !!(どういたしまして、何てことはないさ)」

「You bet !!(いいってコトよ・・)、無事で何よりだ!」

「ありがとう!」

 そう言って、また戻って行こうとすると、

「ちょ・・ちょっと待ってくれ」

 後ろから、他の者を掻き分けるようにして、ヤンが出てきた。

「なにか・・?」

「キミの名前は?」

「Lee だ、Nicholas Lee(ニコラス・リー)」

 胸のワッペンを指差して、言う。

「リー?・・・さっき我々の所に知らせに来たのは、君か?」

「いや、ボクは来ていない」

「それじゃ、さっき大慌てで走って来て、そのあと俺と川原で話をしていたのは誰だ?」

「さあ?・・僕はリーダーの無事を知らせに自分のチームのところに走って、皆と服を乾かしたりしながらリーダーの帰りを待っていたから、分からないな」

「ちょっと待てよ、オレはさっきまでリーという男と話をしていたんだぞ!」

「名前のワッペンを、Lopes(ロペス)と読み間違えたんじゃないのか?、エルから始まってスペルが似ているし・・」

「そいつのネームワッペンは、泥だらけで全く読めなかった!」

「それじゃ名前の聞き違えだろう・・誰か他にそこに居なかったのか?」

「俺が初めて彼の名前を尋ねたんだ。急いでいて誰も訊こうとしなかったし、本人も名乗らなかったから、後からオレが訊いたんだ。だがその時は皆が捜索に向かった後だった・・」

「きっと、ウチのチームの誰かが気を利かせて、応援を求めに来たんだよ」

「まてよ・・リー、君は誰に指示されてここへ来た?」

「リーダーのカトーだ。彼が山路を戻ってくる途中、下流の川原に別のチームが歩いているのを見かけて、自分を捜索しているのが分かって、ボクをここへ知らせに寄こしたんだ」

「そうか・・・もういい、わかった・・・・」

「OK、それじゃ、みんな気をつけて────────ゴールで会おう !! 」



                    ( Stay tuned, to the next episode !! )







  *次回、連載小説「龍の道」 第164回の掲載は、10月15日(木)の予定です


taka_kasuga at 23:45コメント(22)連載小説:龍の道 | *第161回 〜 第170回 

コメント一覧

1. Posted by まっつ   2015年10月04日 22:51
人間の認識力とは大したもので、
ごく一瞬のシルエットや仕草でも個人を特定できてしまいますし、
女の勘は男の嘘を一瞬で見破ってしまいます。

経験を積んだ熟練のトラッカーは、
僅かなサインでターゲットの意図まで読み解いてしまうと聞きます。
トラッキングは経験からしか学べないようなので、
この自称「リー」氏は相当に経験を積んだ猛者に違いないのでしょう(笑)。

次回の展開が楽しみです。
 
2. Posted by 円山玄花   2015年10月06日 01:20
リーとヤンの問答の応酬・・これもまた、戦いですよね。
今回の場合、ヤンの方が完全に気圧されていますが、
それにしても、最後にヤンにライフルを向けられても動じなかったリー(?)は、
素晴らしいですね。
人間は反射的に動いてしまうという習性があります。
たとえば、突然暗闇から物音がしたら、身体がビクッと反応するか、
或いは息を潜めたり神経を研ぎ澄ませたりするか、いずれにしても通常とは違うモードになってしまうものですが、リーにとっては予想もしていなかったと思われるライフルを向けられたことに対して、何の反応もしないという行動を取りました。
これは、やはりそれなりに訓練を積んでいないとできないことだと思います。

ヤンの相棒を気にとめつつ、
次回を楽しみにしています。
 
3. Posted by 太郎冠者   2015年10月06日 04:09
もう一人のLeeと名乗る謎の男、一体何者なんだー・・・!?

正体は皆目見当がつきませんが(笑)、きっとただの訓練兵というわけではなくて、
他に何か諜報員としての訓練を積んできた人物なのでしょう。

情報戦というのは非常に大事で、その段階からすでに戦争ははじまっているということを(自分を含めた)多くの日本人は理解していないと思います。
先日も中国の当局に日本人スパイ、実際には帰化人らしいですが二人の人間が捕まったという事件がありましたが、
こんなことは日常茶飯事で、表に出てくるのが珍しいケースなんだろうな、という気がします。

そのあたりのことが、特に日本国民は無頓着なので、ここから先どうなってしまうのかなぁ、と心配なところではありますね。


…話がそれてしまいました。
さぁ、ここから日本人カトーはどう反撃に出るのでしょうか?
楽しみにしています。
 
4. Posted by bamboo   2015年10月06日 12:46
チームメイトの人種・姓・性格・癖や靴のサイズに至るまで、普段から興味も細やかで正確であるほうがいざ戦いになったとき優位に立ちやすい…そのことがよく表れるやりとりですね。もちろんそれは、初めから敵対心や警戒心を剥き出しにして為されることではないのでしょうが、同じ情報や技術でも、どんな人が、なんのために、どう扱うかで大きく変わってくることを、文字通り命懸けで学んでいるのですね。
リーも相棒も、自身が狙ってきた人間だけに、もう自分が狙われることを自覚しているのでしょうね…。その恐怖・焦り…独特でしょうねぇ…。
 
5. Posted by マルコビッチ   2015年10月06日 21:38
宏隆君ってまだ学生でしたよねぇ・・
学生の影なんて一切感じませんけど、特殊部隊あるいはスパイ?そんな臭いがプンプンしますが・・・
リーとヤンのやり取りでは、ヤンは見事にリーの巧みな話術にやられていましたね!
チョンって言われてかなり同様していましたが、”またもや・・”なのでしょうか?!
ヤンはまだ素人っぽい感じですが、リーが足跡だけで「沈着冷静で、よく鍛えた身体を持つ人間」と見破ったもう一人の人物が気になります。
しかし本当にすごいですね。
まさしく「一を聞いて十を知る」と言いましょうか。
あらゆる細部に気を配ることが出来、豊富な知識がないとこうは行かないと思います。
やっぱり毎日一瞬一瞬が訓練ですね。
 
6. Posted by とび猿   2015年10月06日 22:34
うーん、なんという展開!!
これは自分の知らない世界というよりも、全く発想外のことでした。
やっぱりすげー館のブログ…スゲー!!

それにしても、このリー、只者ではない(笑)
鋭い観察力と知性、胆力、行動力、何とも惚れ惚れします。
これだけのものを身に着けるのに、彼はいったいどれ程の経験を積み、修羅場を潜り抜けてきたのでしょうか。

さて、まんまと一人の尻尾を掴みましたが、次の一人はヤンより手強そうですね。
このリー君なら、きっと次の相手も追い詰めていくでしょう。
早く続きが読みたいです。
 
7. Posted by ユーカリ   2015年10月06日 22:44
>地面への沈み具合が違うんだよ・・
ヤンではありませんが、この言葉にとてもドキリッとした私です。まさか、体重や体格・人となりまでを足跡から分析してしまうなんて!
物凄く冷静に、形跡から事実を追求しようとする姿勢は、何に対してもそのように取り組んできたからこそ養われるものであろうと思います。
事実全体に向かい合うことなく、ほんの僅かな、しかも気に入った情報のみから結果を決めてかかり、本当にせま〜い視野の中で、「選択肢はこれしかない」と自分の首を絞めてきてしまった今までを、後悔します。多くの学びと時間を逃してしまいました。
が、今その気づきがあって良かった、もっと湧き出てくるであろう自分に対する気づきを前向きに受け取りたい、と思っています。
 
8. Posted by さすらいの単身赴任者   2015年10月13日 00:56
ちょっとミステリアスな展開になってきました。人間同士の会話でも、日ごろの観察力でちょっとしたことで相手に「読まれてしまう。」ことでイニシアチブをとられ、先手を打たれ、尻尾をつかまれてしまうのでしょうね。戦場でのリーダーとは、かくも繊細であるのでしょうか。でも銃口を背中に感じつつ、「平常心」でいられるとは・・・。日ごろの日常の些細なことで動揺している自分とはいったいなんであろうと思うばかりです。展開に期待しています。しかしダイビングして御利益というのはシャレなのでしょうか。
 
9. Posted by bamboo   2015年10月13日 22:53
訂正 リーでなく、ヤンでやんした
 
10. Posted by タイ爺   2015年10月14日 19:05
お、名探偵リー君と思いきや・・・・・・
観察は訓練で養われるものだと思いますがこのリー探偵はホームズ並みの観察眼ですね。
商売のせいで人の動きや歩行などが気になりますが自分のこととなるとさっぱりですね。一度ショーウインドウに映った自分の歩き姿をみて愕然としたことがあります。
もし武藝館に出会わなかったなら今でもあんな無様な格好で歩いているかと思うとぞっとします。
足跡で思い出しましたが冬の除雪作業の時にママさんダンプを推す足跡が逆ハの字に開いていたのが最近はきちんとつま先が前を向くようになりました。訓練とはすごいものだと感じた瞬間でした。
 
11. Posted by taka_kasga   2015年10月15日 21:58
☆まっつさん

「経験」に勝る訓練は無い、とよく言われました。
ケンカでも、火を熾すことでも、高所から降下することでも、銃を撃つことでも、
実際の経験を積んできた人には敵いません。

ナイフ一丁をとっても、それを実際に使ってみれば、
そのナイフの特徴や、自分との相性がすぐに理解されるように、
どんなコトでも、自分で立ち向かって、ぶつかって行かなくては分からないものです。

認識力も、武術的身体能力も、
その中でこそ、養われていきます。
 
12. Posted by taka_kasga   2015年10月15日 21:59
☆玄花さん

撃たれそうになった時に、それを避けようとすることよりも、
それを知りながら、素知らぬふりをすることの方が、
よほど度胸も能力も必要となります。

ときには、撃たれてあげられるほどに、静かにしていられること・・

これもまた、オトコの実力に違いありません。
玄花さんなら、きっと可能でしょうね。

・・・あれ? (^_^;)
 
13. Posted by taka_kasga   2015年10月15日 22:00
☆太郎冠者さん

情報戦は非常に深〜いもので、大事なコトです。
中国やロシア、もちろんアメリカも、その辺りはなかなかの上手で、
お坊ちゃま的な日本民族を愚弄してきました。

防衛省、自衛隊は、昔と比べてその辺りはずいぶん進歩したようです。
外務省は相変わらずの面が多いようですが。。
 
14. Posted by taka_kasga   2015年10月15日 22:01
☆ bamboo さん

軍事訓練がチームで行動することの意味のひとつには、
チームメイト同士の人間性のバランスを取ることを学ぶことで、
戦闘に必要な機微が養われるから、ということです。

もっとも難しいのは、ヒトをどう扱うかで、
それは日常でも戦場でも、何も変わりません。
 
15. Posted by taka_kasga   2015年10月15日 22:01
☆マルコビッチさん

>やっぱり毎日一瞬一瞬が訓練ですね

そうそう。
だから、ほら、「歩々是道場」って言うでしょ・・・

ココホレドウジョ、って言った人が居ましたけど。(^0^;)
 
16. Posted by taka_kasga   2015年10月15日 22:02
☆とび猿さん

>うーん、なんという展開!!

そうそう。
たとえ100人のウチ一人でも、そう言ってもらえるように、
筆者というのはシジョーニ苦労するワケで・・

素人小説をみなさんで盛り上げて頂いて、
オラ、もう、泣けてくるズラよ・・
 
17. Posted by taka_kasga   2015年10月15日 22:02
☆ユーカリさん

>まさか・・分析してしまうなんて!

いやいや。
たとえば、奥さんが夫の浮気に気がつく時なんかには、
日常の生活との、ほんの些細な違いに気付いて、ソレを見破るそうです。

あなた、今朝渡したハンカチはどこへやったの?
この助手席の髪の毛、どこで付けてきたの?
あら、会社でネクタイを結び直したのね?
遅い残業にしては、いつもより元気ね・・・

世の女性がすべて、特別な訓練を受けているとは思えないので、
その能力はヒトが誰でも持っているものだと思われます。

ついフラフラと過ちを犯してしまったオトコたちは、ギクリとして、
「まさか・・分析してしまうなんて!」って、思うんでしょうね。
 
18. Posted by taka_kasga   2015年10月15日 22:03
☆さすらいの単身赴任者さん

>銃口を背中に感じつつ「平常心」でいられるとは・・

この場合は、自分を撃つ気なら、疾っくの昔に撃っている、という
ヒロ・・いや、自称リーくんの開き直りがあるんでしょうね(笑)

>ダイビングして御利益

ダイブ考えないと、よく分かりませんが・・(^_^;)
 
19. Posted by taka_kasga   2015年10月15日 22:05
☆ bamboo さん(再)

>ヤンでやんした

あはははははは!!・・・・・(^o^)
 
20. Posted by taka_kasga   2015年10月15日 22:06
☆タイ爺さん

>ママさんダンプを推す足跡が・・

お、スゴイですね。
コツコツと、意識的に訓練してさえいれば、
だんだん身体が統御されていくという、良いお手本でしょうね。

それにしても、
なぜ小架式で足を平行にするのか。
そんな基本的なことさえ、斯界では話題にならないようですね。
嗚呼──────

そうそう、ついでに、温暖地域にお住まいの読者の皆さま、
タイ爺さんが言われた「ママさんダンプ」というのは、雪国で雪掻きに使われる、
比較的軽量(つまりママさん用)の、大型のチリ取りのような除雪用具のことです。
大きくて重いヤツを「パパさんダンプ」とは、たぶん言わないでしょうけど。(笑)

師父や正式弟子のN師兄は、信州の山奥でコレの大きいヤツを使って、
毎日のように、一日中雪掻きをしていたそうですよ。
 
21. Posted by さすらいの単身赴任者   2015年10月16日 21:09
taka_kasga様

やはりディバインとダイブとでは神一重、いや紙一重、いやいや、深読みすぎでした。失敗・・・
 
22. Posted by taka_kasga   2015年10月20日 17:07
☆さすらいの単身赴任者さん(再)

>ディバインとダイブとでは神一重

いやいや、神のフトコロに飛び込んでこそ御利益も頂けるというもの。
そのようなイミをカミしても間違いでは無いかと。。
 
しかし、師父の超オヤジギャグと紙一重ですが・・(^0^;)
 

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