2014年06月01日

連載小説「龍の道」 第134回




第134回  A L A S K A (3)



「サバイバル訓練? ────────────」

 とんでもない言葉が飛び出してきたので、宏隆はあらためてヘレンの顔を見直した。

「そ、そうそう・・・つまり、ユーコンで川下りしながら、Chi-Gong(チーゴン=気功)や Zen Maditation(禅の瞑想)をして、ひとりでサバイバル・キャンプでもしようかな、なぁんて思ってたのよね、アハハ・・・」

「Hahaha、You must be kidding!(冗談でしょ!)、ライフル担いで Maditation するのかい?、相変わらずヘレンは冗談がキツイなぁ・・」

 ジョセフは笑って取り合わない。

「えーっと、彼はキミのボーイフレンド?」

「あ、い・・いえ、違うのよ。さっき、この列車で知り合ったばかりで・・・」

「僕はヒロタカ。ヒロタカ・カトウ、日本人だ。この秋からアラスカ大学の学生になる」

「ジョセフ・アルバート。ヘレンと同じUAF(アラスカ大学フェアバンクス校)の2年生。日本語クラブにも入っているんだ。日本は文化レベルの高い、素晴らしい国だね。
 UAFはとっても楽しい所だよ、キャンパスには時々ムースも走ったりするし、あははは。Nice to meet you!(よろしく!)」

 握手をした手をそのまま上に挙げながら席に戻って行く。

「See you, Joseph(またね、ジョセフ)────────!」

「Ciao!(チャオ)、Attention, About-face, Forward march!!(気をつけ、回れ右、前へ進め!)、Left、Right、Left、Right、Left、Right、(左、右、左、右、)・・・」

 ヘレンにチャオ(またね)と声を掛けると、軍隊式にポーズを取って、胸を張って行進しながら席に帰って行く。

「Oh・・Fan-bloody-tastic!・・(ああ、サイテー!)」

 ヘレンが思わず額に手を当てて口走った。
 突然現れたジョセフの言ったことに、動揺を隠せない。

「ヘレン、君はあらかじめ、僕を狙って近づいてきたのか?」

 宏隆が、まじまじとヘレンの顔を見た。

「な、何故そんなことを言うの?」

「気になることが、いくつも有るからだよ────────────
 さっき僕の家のことを ”由緒正しい資産家” と言っただろう?、けれど、オテル・リッツなんか、今じゃ庶民的なツアーでも泊まれるし、部屋には日本茶のティーバッグに南部鉄のティーポット、レスパドン(L'Espadon=リッツのメインダイニング)には日本語メニューまであるからね。それに・・・」

「それに・・?」

「君の家系が、ヴィルヌーヴ・レザヴィニョンというのも出来過ぎている」

「・・あ、あら、どうしてそんなふうに思うの?」

「ヴィルヌーヴというのは Ville-Neuve、つまり、文字どおり New Village(新しい村・地区)という意味だから、別にローヌ川沿いの村に限ったものじゃない。レザヴィニョンは橋の上で輪になって踊ろう、という歌にある ”アヴィニョン橋” で有名な所だけど、フランスにはそれ以外にもたくさんの ”ヴィルヌーヴ” が存在しているはずだ。
 ぼくは知っている地名を当て推量で言っただけだけれど、キミはそのとおりだと言った。だから、何となく調子が良すぎるような気がしたんだよ。それに加えて、今のジョセフの言動が、Attention!, About-face!(気をつけ、回れ右)って、友だちは、まるで君が軍人だと言わんばかりの態度だったからね」

「ふぅ、敵わないなぁ、もう・・・Sur le pont d'Avignon, On y danse, on y danse ♬(スュ ル ポン、ダ ヴィ ニョン 、オン ニ ドン ス、オン ニ ドン ス♪・・・」

 ヘレンは、もうお手上げだというジェスチャーをしながら「アヴィニョン橋で、踊るよ、踊るよ、橋の上で、輪になって踊る」という、誰もが知るシャンソン・フォルクロリックをフランス語で口ずさんだ。

「あなたはよく頭が回るわね、まるで私が反対にハメられたみたい・・」

「ヘレン、君が何者なのか、そろそろ教えてもらえないか?、もし君が敵対する立場の人だとしたら、僕も覚悟を決めなくてはいけない────────」

 さらりと、静かに言っているように見えても、宏隆は密かにブーツに挿してある隠しナイフを取り出し易いように少し上にずらして、イザという時に備えている。

 それだけではない。ヘレンの腰に巻かれたウエストバッグに銃が入っているような重さが感じられないか、もし重さのない小さな銃だとしても、そのバッグを開けるためにはどのような手順で、どちらの手でどう開けるか、それには凡そどのくらいの時間がかかるか、それ以外の所に他の武器が隠されていないか、可能性があるとすればどのような武器か、また、仲間は存在するか、居るとすればどこに何人居て、どう行動するだろうか・・・
 そんなことまで、この列車のデッキで初めて声を掛けられた時から、すでに宏隆はヘレンをつぶさに観察していた。

 その用心深さは、もう宏隆の日常の習慣となっている。
 無論、様々な危機に立ち向かう為の、プロとしての数々の訓練の成果であった。

 プロフェッショナルとアマチュアの違いとは、いったい何であるのか。
 たとえば、武道の道場で教わる、試合用の戦闘法を基礎とするような護身術、つまり暴漢がナイフを持っていた場合、バットで殴ってきた場合、大勢に取り囲まれた時にはどうするか、などといった、状況ごとに想定された対処法を練習し、それに習熟することで危機を乗り切る、などと言うことを本気で思える状態は間違いなくアマチュアのレベルである。

 プロの考え方は、対処法に重きを置いていない。もちろん対処の訓練は行われるが、様々な「本物の危機」に於いては、何がどのようにやって来るかという予測はまったく不可能であり、アマチュア的に ”対処法漬け” にされた脳は、そのパターン以外のケースが起これば判断に窮し、結果的にパニックに陥って、脳も体も停止するしかないのである。

 車や列車に轢かれた人が、充分に回避する時間があったにも拘わらず、一歩も動けずに為す術もなくそのまま犠牲になるという話をよく聞く。ケンカでも、弱い者は真っ先に身体が停止してしまい、足を止めたまま相手の攻撃を手だけで受けるしかない。
 それらに対し、船舶や列車などの事故で、スタッフの指示だけを鵜呑みにせず、自分で判断して指示とは異なる行動を取った為に生命の安全が確保されたという話は後を絶たない。
 先の韓国客船沈没事故でも、脱出すべきか否かをブリッジに問い合わせても応答がなく、ただ待てと言われて行動せずに待っていた人は帰らぬ人となったが、自己の判断で危険を察知して海に飛び込んだ人は多く助かっている。

 プロフェッショナルとは、数々の対処法に通じた者ではなく、どのような状況に於いても正しく冷静に立ち向かえる強い意志の力、その場で何が最も重要なことであるかを即座に判断できる柔軟な思考回路と、その判断を迷わず行動に移せる実行力、そして最後まで自信を持ってそれを完遂できる強靭な精神力を養ってきた者であり、たとえ単純なフィールドアスレチックやフィジカルトレーニングのようなものに於いても、常にそれらの力が養われるように、自己の意識が用いられ続けているのである。

 宏隆は、すでにそのような意識訓練を多く積んできているし、これからの人生途上で起こるであろう様々な経験を「訓練」として用いて行く意識さえ身に付いている。
 危機はいつ襲ってくるか分からない。相手が危険な敵であるかどうか、その年齢や見かけからは決して判断できないということを宏隆は現実として学んできた。アマチュア的な発想ではいささか大袈裟な被害妄想に思えるだけだが、今の場合もデッキで声を掛けてきた同じ年頃の女性が、自分にとって危険極まる敵ではないという保障はどこにも無いのである。


「仕方ないわね、こんなに早く白状させられるとは思わなかったけど────────」

「正直に話してくれれば、お互いに快適な鉄道の旅が続けられるかもしれない・・」

「もし正直に話さなかったら?」

「正体が分かるまで問い糺すか、今すぐ列車から降りてもらう事になるね」

「降りてもらうって・・この、灰色熊のいる原生林に私を放り出すってこと?!」

「まあ、そういうコト。次の駅まで一晩中歩くことになるけど、この路線は一日に一本しか無いから、今日はフラッグストップも使えない────────」

「・・オ、オーケー、喜んで話すわ!、大きな声じゃ言えないけれど・・・」

 ヘレンは、ちょっと周りを気にして見回した。乗客が居る一番近い席は、さっき来たジョセフのところで、あとはみな三列以上の隔たりがある。走行中の車内では、小声で話せば周りに聞かれる心配もなかった。

「私の父は台湾海軍で戦術指導をしていたU.S. Navy(アメリカ海軍)の中佐よ───────父は7年前にCIAに引き抜かれて、カナダ人の母と再婚し、カナダ国籍を取って、Royal Canadian Mounted Police(王立カナダ騎馬警察)の公安部(現カナダ安全情報局の前身)で仕事をしていたの」

「・・なるほど、それで?」

「父は昨年から、台湾国防部情報局の依頼で、シェンヤンフイ(Xuányáng Huì=玄洋會)北米支局の Cooperator(協力員)となったのよ。あなたも近々会うことになるけれど。
 父は主に TRIAD(トライアド)の監視を続けているの。ステイツ(アメリカ)やカナダの中国人がらみの犯罪や陰謀は、ほとんど彼らの仕業だから。父はCIAからも情報収集の仕事を依頼されているの。父の立場や仕事はシェンヤンフイも承知の上よ──────────」


 ヘレンが語ったTRIAD(トライアド)とは、本来は三人組、三和音、三元素などの意味で用いられる語であるが、ここでは中国の黒社会を代表する秘密結社のことで、世界中に巨大なネットワークを誇る国際的な犯罪組織、「三合会=サンホーフイ」のことである。
 三合会の意味は、天・地・人という三要素の調和を表すもので、そのシンボルとして三角形が用いられる。
 トライアドは、かつて香港に駐留する英国当局によって命名されたものであり、それ以来英語圏における呼び名として定着した。その勢力は香港を中心に、マカオ、台湾、中華人民共和国、欧州、北米、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどにまで至っている。
 アメリカ大陸には、ゴールドラッシュの時代に移民として米国各地に浸透した。小説やドラマの世界でも耳にする「14K」や「新義安」「和字頭」などといった組織は三合会の下部構成組織のひとつである。
 三合会は清朝の支配に抵抗するために明朝の敗残兵で結成された反体制結社を源流としており、その目的は「反清復明(はんしんふくみん)」、すなわち満洲族である清朝を崩壊させ、漢族による大陸の支配を復権させることにあった。


「なるほど、日本の公安と玄洋會が関係しているのと同じかな。一応は理屈が通っているようだが、君の言うことが本当かどうか、玄洋會スタイルで証明してもらおうか」

「いいわ。あなたは Kurama-5523、父のコードは Redriver-3019。台湾海峡での活躍やNKS(North Korian Special Forces=北朝鮮特殊部隊)に拉致された事件、あなたがとてもマーシャル・アーツに優れていることも聞かされているわ」

「オーケー、僕のコードネームは限られた人しか知らないから、取り敢えずは信じても良いようだが、君も玄洋會の人間なのか?」

「いいえ、私は将来的にエージェントになれるよう、父の手伝いをしながら訓練中の身よ。任務中の名前は Camille Dallier(カミーユ・ダリエ)、CD と略すこともあるから覚えやすいでしょ?」

「それじゃ君は ”准協力員” ということになる。我々とコンタクトをする際のパスワードを確認させてもらおうか」

「Yōuyuǎn yě. Hēi ér yǒu chìsè zhě wèi xuán ──────────────」

「それじゃ、僕からも返そう───────Xiàng yōu, ér rù fù zhī yě」

「OK, I confirmed the password. (合い言葉を確認しました)」

「ぼくは Kurama だ、改めてよろしく」

「やれやれ、やっと信じてくれてホッとしたわ。デッキから放り出されたらどうしようかと思った。でも、パスワードは覚えただけで、意味なんか全然分からないのよ」

「幽遠也、黒而有赤色者為玄──────象幽、而入覆之也」

 武器にもなりそうな太いボールペンで、宏隆が紙ナプキンにそう書いて見せる。

「Oh, It's Amazing!(すごい!)、日本人は誰でもこんな文字が書けるの? パスワードを覚えるより、書く方がよっぽど難しいわ!、これにはどんな意味があるの?」

「そのうち詳しく説明してあげるよ。英語で説明するのは大変だし・・・ところで、キミがわざわざ凍てつく地の果てのアラスカ大学で学ぶ理由というのは?」

 そう訊きながら、宏隆は書いた紙ナプキンを小さく丸めてポケットに入れた。

「私も軍事訓練を受けるために、他の州よりも目立たないアラスカ大学に入学したのよ」

「えっ────────と、いうことは?」

「そう、あなたと同じROTC(予備役将校訓練課程)よ!」

「女性でも、ROTCに参加できるのかい?」

「そう、アメリカは自由の国だから。とりあえず、表向きは、ね!・・まあ、訓練を受けて卒業するまでには、そのブーツナイフを抜かれても対処できるようになりたいけれど!」

「こっそりスタンバイしていたんだけど、よく分かったね」

「まあ、そのあたりの基本は、父から教育を受けたから」

「ヘレン、君の任務は、まさかボクの監視じゃないだろうね?」

「まさか・・そんな事はないわ。ただ、ヒロタカは玄洋會にはとても大事な人だから、万一の場合には身代わりになってでも、あなたを守れと言われているけど」

「そんなことを──────────────?」

「あなたが何者なのか、詳しくは知らないけれど、玄洋會でも訓練できるのに、わざわざアラスカまで来て訓練をするんだから、将来は玄洋會の幹部になるのは間違いないわね」

「いや、ぼくは武術を極めたいからROTCを選んだだけで、玄洋會での活動を前提としているわけではないんだ。日本や台湾が危機に晒されているのはよく理解しているけれど、分別も実力も無い今の自分にはどうにも出来ないし・・・台湾では自分がいろんな事件に巻き込まれてしまったけれどね」

「何にしても、アラスカではいろいろお付き合いすることになるわね」

「予定には無かったけど、そのようだね。けれど、ぼくは君を自分の身代わりにはしないから、安心して欲しい」

「それは、とってもありがたいけれど────────────」

「けれど────────?」

「もしそういう時が来たら、そのときは仕方がないわね」

「ヘレン、もしかして、このアラスカには何かあるのかい?」

「無いと言えば嘘になるけど、詳しくは知らされていないし、私の立場からは言えないわ。父とコンタクトを取った時か、台湾のボスに聞いてもらうしかないわね・・・」


 やがて列車はアラスカ鉄道の最高地点、標高720mの分水嶺へと差し掛かった。

 これまで目にしたすべての川は南へ向かって流れ太平洋に注ぐが、ここからはすべて北に流れが変わり、アラスカ最大のユーコン川に合流してベーリング海を目指して流れて行く。

 列車はネナナ川に沿ってデナリへと向かって緩やかに北へ北へと下って行く。
 車窓から見える針葉樹の背丈がだんだん低くなってきていて、八月だというのにもう紅葉が始まっている。



                                (つづく)




  *次回、連載小説「龍の道」 第135回の掲載は、6月15日(日)の予定です

noriko630 at 16:15コメント(19)連載小説:龍の道 | *第131回 〜 第140回 

コメント一覧

1. Posted by bamboo   2014年06月01日 22:18
ここまで細やかに武術的でいられるとは…萌、いや燃えてきました(笑)
読み進める前に自分でも様々な可能性を推察してみましたが、「ついさっき親しくなったヘレン嬢に列車から降ろされる可能性を感じさせ正直にさせる」「隠しナイフやそれの必要になるような事態を自覚し且つ備えている」「実行できる力を磨き続けている」「それらを素人にはまず見抜けないレベルで落ち着いて行っている」…う~む…味方で良かった、ってこれはフィクションでしたね^^;
しかしジョセフは…バレバレですし、ヘレンとは結社繋がりではないかよほどの天然か、それとも…何れにせよ宏隆君なら最良の戦略ではっきりさせる力が身に付いているでしょうね…… かっこいい…。

プロフェッショナルとは…> 強く憧れます…これを言える在り方に、またコワレてみようと思います…今度は体調を崩さぬよう、戦略的に…( ̄ー+ ̄)
 
2. Posted by まっつ   2014年06月02日 21:56
今回のエピソードを拝見して、
過去に中国の上海を訪れた時の事を思い出しました。

仕事を終えた翌日に、市内の観光に繰り出した所、
上海随一の観光エリアである外灘(バンド)で、
大学生(?)くらいの現地の女性に呼び止められました。
中国人だと間違われたようでしたが、片言の英語で意思疎通できたので、
なんとなく流されて近くのバーで飲む事になりました。

その後のエピソードは割愛しますが、
今、思い出すと、完全に予想外の状況に直面すると、
主導的な思考が停止して、状況に流されてしまうという事を思い知りました。
どんな種類の戦いでも、主導権を取るべく変化し続けないと負けるのだと。
先ずその心構えの有無がプロとアマを分けるのではと感じています。

アト、なんだかんだで人間が一番怖いですね・・・ハイ。
 
3. Posted by 太郎冠者   2014年06月03日 00:46
先生、今更ですけど玄洋會の規模がまったくわかりません!(笑)
どれだけのものなのか、想像もつかないですね。

いくつもの国の軍部や情報機関にコネを持ち、かつ独自の戦力をも持ちながら、
それでいてそれらの国や機関の支配下にはないように見えますし。

謎があったら金の流れを追え というのが常とう手段ですが、
それも加藤家のような富豪からの寄付金でまかなっている??
非公式の裏NPO団体、みたいな性格なのでしょうか。

どこかに玄洋會の決算報告書とか出てないものですかね(笑)
それがあったら秘密結社じゃない!とツッコミが入りそうですが。
 
4. Posted by MIB(▼_▼¬   2014年06月03日 01:06
ヘレンさんは大分抜けていて味方にするにも不安がありますね・・・。でもブーツナイフにちゃんと気が付くあたり、宏隆君を騙せていると油断していたわけでも無いんですね。
自分はアラスカ鉄道でたまたま話しかけられた美人とたまたま同級生だったりしたら、これは運命!とかテンションが上がります。ジョセフに3重ぐらい輪をかけておめでたいですね・・・。

話変わって職場で危険予知なるものをやかましく言われるのですが、いつものルーチンの中に潜むちょっとした違和感、ズレをなあなあに流してしまって被害を拡大させた経験がたくさんあります。シビアな場所に行ったらお前は真っ先に死ぬぞと自分に言い聞かせていますが、いや中々難しいですね。
 
5. Posted by マルコビッチ   2014年06月03日 02:25
出来過ぎた話のように・・人との会話や、自分の行動で、何か違和感を感じて、後から「やっぱり・・変だと思ったんだ!」何てことがあります。
宏隆くんのような洞察力と判断力とまで行かないにしても、何か違和感を感じたその時に、見過ごさずに対処できたらと思います。
それはたぶん、稽古で、自分の動きの違和感を感じて、修正できる力と繋がるのではないかと思います。

ヘレンが敵ではなくてヤレヤレですが、まさかこんな事だとは・・
ヘレンが軍事訓練をしていることを、ジョセフは知っている・・?
アラスカでの生活がどのようになっていくのか興味津々です。
 
6. Posted by 円山玄花   2014年06月03日 12:31
隠そうと思えば暴かれる、騙そうと思えば騙される。これもこの世の法則でしょうか。
ヘレンさん、相手が宏隆くんでよかったですね。

用心深さが日常の習慣となっている宏隆くんが、羨ましいです。
日々を注意深く、そして用心深く生きようとしていると、時々疲れを覚えることがあります。
そして、微かな疑問や不安を見過ごして、尚かつそれで良しとしてしまえる自分がいます。
磨き続けることの、何と大変なことでしょうか。

アラスカ、何かがありそうですね。
次回も楽しみにしています。
 
7. Posted by タイ爺   2014年06月04日 15:47
平和が当たり前の日本ではこのような観察力や洞察力を養うのは難しいですね。
しかし、最近になって他国からの脅威に目をそむけることが出来なくなってきたいま、あるいは凶悪な犯罪が身近に存在するいま、日常に潜む小さなサインを見落とさない訓練が必要だと思います。
最近起きた若い女性の失踪、殺人事件は我が家から歩いていける距離です。太極拳の訓練で必要な繊細な観察力はこうした事件や事故を回避できるような気がします。
 
8. Posted by とび猿   2014年06月04日 22:52
宏隆君の鋭い考察力と柔軟な頭は、さらに磨きが掛かっており、
それが訓練の賜物なのだと思えてきます。
これまでのやり取りを読んでいても、やはり、太極拳の稽古の情景が思い出されました。
物事の表面しか見えず、また、物事に拘り、周りが見えず思考が停止してしまうような
状態であったならば、散手でも、また他の練功に於いても、それがそのまま
死に体に繋がるものと思います。
自分自身はどうであるのか、もっと客観的に正確に把握していく必要を感じます。
 
9. Posted by ユーカリ   2014年06月05日 02:58
このアラスカには、一体何があるのでしょうか?
今回の旅、秋からのアラスカでの生活、宏隆君を待っているものは…?ドキドキします。
ヘレンが敵ではなくてまずはホッとしました。

>プロの考え方は、対処法に重きを置いていない

先日、バランスディスクを様々な方法で用いた稽古がありました。
即座に、自分の身体の状態を察知することよりも、「どうすれば、バランスをとって、うまく乗っていられるか」を優先している自分がありました。
「バランスディスクの上」という、いつもとはちょっと違った状況だというだけで、予測できない不安に混乱し、対処法が気になってしまう自分が情けないです。
本来、次におこることなど、予測はできないはずなのに、安穏と毎瞬を過ごせてきてしまった、武術性のかけらもない生き方と発想を、変えたいです。
 
10. Posted by taka_kasga   2014年06月06日 16:26
☆みなさま

うおぉおおおっっ!!
原稿アップして僅か五日間で、もう九件のコメントがぁっっっっ・・!!
やっぱり、アレですね、ちょうど中国から飛来する大気汚染が北海道を襲って、
史上初の異常高気温を起こすような時でしたからね。
日本人は息をする度に肺が熱くなって、中国ハイになるしかない、というコトでしょうか。(汗)

・・悪い冗談はさておき、皆さんに長文のコメントを頂き、嬉しく思います。
なにせ、全員のコメントは合計2,550文字ですから、今回の本文6,000文字の約半分近く。
いやはや、ありがとうございます。m(_ _)m
 
11. Posted by taka_kasga   2014年06月06日 16:27
☆ bamboo さん

>ここまで細やかに武術的でいられるとは・・

今回の原稿を師父にも読んで頂きましたが、
師父は「宏隆くんはまだまだ武術性が足りないね」と言われ、
「こういう状況の場合、私ならこうする・・」と、いろいろ説明されました。

今後のストーリーの参考とさせて頂こうと思います。ひいっ・・(汗)
 
12. Posted by taka_kasga   2014年06月06日 16:28
☆太郎冠者さん

>先生、今更ですけど・・

おおっ!・・苦節壱千九百八拾日。
つ、ついに春日を「センセ」と呼ぶ人が出てきましたね〜!(涙)

今さらですが、文筆家や政治家はセンセと呼ぶ、美しい慣わしが日本にはあります。
イイ響きだなぁ、センセイって・・♬ それはセンセぇ〜・・

あ・・本題はアレでしたね、玄洋會の規模。
まぁ、そんなモン、素人のフィクション小説なんだから、テキトーに考えてネ ♡
・・というワケにもいかないか。

モチ、加藤家の寄付金くらいで賄えるものではありません。
流石に決算報告書は出せませんが、そもそも玄洋會には台湾政府がバックに付いておりますし、
ささやかながら、海運業などにも精を出しております。(隠れ蓑か、作者の言い訳か・・)
また、世界には共産主義を嫌悪する人たちが数多く存在しており、
中国のようなナラズ者国家は早々に抹殺すべき、と考える資本家も少なからず存在します。
日本にも外国にも、今も昔も、数々の政治結社や秘密結社が存在していますが、
それらの間には、目的が合えば協力し合うという暗黙の了解もあります。

・・ま、このくらいでご勘弁を。
 
13. Posted by taka_kasga   2014年06月06日 16:28
☆まっつさん

観光客目当ての売春婦の客引きなら、そんなに心配することもありませんが、
本物のスパイによるハニートラップですと、問題は国家機密に関わるのでエライことです。
故・橋本首相などは、10年間に亘って中国の女工作員を通訳と信じ込んでトラップに落ち、
その結果、中国に「26億円のODA」を拠出するハメになり、
中国はヌケヌケとその通訳が工作員だったと証言までしました。嗚呼・・

そういえば、上海総領事館・電信官自殺事件(2004)や、
海自一等海曹の機密漏洩事件(2006)に共通する、機密漏洩に使われた場所は、
上海の虹橋地区にあるカラオケ店「クラブ・○○○姫」でした。
因みに、中国の「カラオケ」は純粋に歌を歌いに行くところではありません。
この店は中国の国家安全部と繋がっている「月世界」グループの経営です。
シャンハイ、コワイデスネ〜、ヤメナチャイナ・・

>予想外の状況に直面すると

そう。だから「試合の勝者」を目指して練習している人は、得てして実戦が弱いのです。
試合での駆け引きと実戦での駆け引きは、まったく比べものになりません。
 
14. Posted by taka_kasga   2014年06月06日 16:29
☆MIB(▼_▼¬  さん

いやあ、ヘレンが美人だったら、もう、♪イ〜チコロで、ダウンよ〜・・ですね。
敵のスパイでもイイ、騙されても、殺されてもイイから、青春を燃やし尽くしたいっ、
って思えるのが健康的ってモンです。
ブーツのナイフをこっそりゴミ箱に捨てて、ヘレンを安心させて本物の恋をしたいですね ♡

そう、この春日も、ヒッジョ〜に御目出度い人間なのであります・・・・( ̄ェ ̄;)
 
15. Posted by taka_kasga   2014年06月06日 16:30
☆マルコビッチさん

そう、何か違和感を感じた時に、その直感を信じることのできる自分が必要ですね。

それも「気のチカラ」なのだとしたら、

ああ、ボクも丹田を前へ横へとグルグル回しながら、「気」を高めないと・・・・
 
16. Posted by taka_kasga   2014年06月06日 16:30
☆玄花さん

>隠そうと思えば暴かれる、騙そうと思えば騙される

武術の究極は、結局のところ、

「隠そうとしていることを隠し果せること」

「騙そうとしていることを悟られずに騙し果せること」

・・・ですが。

ある意味、

太極拳は最もタチが悪い武術、かもしれません。
 
17. Posted by taka_kasga   2014年06月06日 16:31
☆タイ爺さん

そう、日本も遂にアメリカ並みになってしまい、
凶悪な犯罪が身近なところで頻繁に起こるようになってきました。

拳銃はダメ、ライフルも勿論ダメ、ナイフすらダメと言う日本ですが、
せめて護身用の警棒ぐらいは常に携帯していたいところです。

でも、使えないと話になりませんから、
すげー館で、よーく教わって下さいね。(^_^)

スティックの練習を金属製の警棒でやると、
なかなか面白いですよ。
 
18. Posted by taka_kasga   2014年06月06日 16:31
☆とび猿さん

>訓練の賜物

「賜物」とは、とてもいい言葉ですね。

賜物とは「賜ったもの」、
つまり、恩恵や祝福としてその人に与えられた物のことですから、
正しく訓練に励んだ結果、それを天から頂いた、授けられたということです。

世の中には、安易に手に入るつまらない物もたくさんありますが、
滅多に手に入らない大切なものを得るために、
苦しさや厳しさに立ち向かい、ひとつずつ乗り越えながら、
自分を高め、養い、磨きつづけ、
常に心と身体の軸を正しく整え続けようとしていると、
ある日、とても自然に、何かが自分に「起こっている」ことに気付くことがあります。
それこそが「賜物」なのだと、僕は思います。

それは、その時々、その場その場の出来不出来や、
自分がどう見られ、どう思われ、どんな有り様を呈しているのかを思い煩う事よりも、
コツコツと一心不乱に、我を忘れて、ただひたすらそれを追求する、
その誠実な在り方こそが、その姿勢だけが自分に問われていたのだと、
「賜物」がやってきて、はじめて実感することができます。
ですから、「訓練の賜物」の「訓練」とは、
そのような誠実な在り方をつらぬく事であった、と言うことができます。

心のゆとりがなく、目指すところもなく、夢も希望も信念もなく、
自分が定まらず、目先の事に囚われてあくせくしているうちは「道」が見えません。
「志」を持つことがとても重要だと言われるのは、そのためです。

本当に、心の底から、ただ純粋に「求めたいもの」があって、
そのために誠実に生き、懸命に道を求め、精進をするのであれば、
その時には、天はその人に、
この世にふたつと無いような「賜物」を与えるのだと思います。
 
19. Posted by taka_kasga   2014年06月06日 16:32
☆ユーカリさん

>プロの考え方は、対処法に重きを置いていない

たとえば「立ち方」の要訣は、「立つこと」への対処法として示されていません。
「動き方」の原理や要点も、敵への対処法としてではなく、
すべて自分自身の「在り方」として示されているものばかりです。

「対処法」を訓練として行ってきた者と、「在り方」をひたすら練ってきた者とでは、
戦った時にどちらに軍配が上がるか、素人でも容易に分かるはずです。
武術の在り方は、人の在り方と同じことで、
本来誰もが容易に理解することの出来る、ごく自然な人間の根本だと思います。
それを「難しい」と思えるのは、生きることの根本が何であるかを求めようとせずに、
降りかかる物事にどう対処していれば上手く行くのかと、
上辺の調整を悩んでばかりいる、人の身勝手さの故だと思います。
 

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