2012年05月01日

連載小説「龍の道」 第87回




第87回 龍 淵(10)


 「しまった─────────────────」

 宏隆は後悔した。こんな場合、女性が一緒に居るのと、そうでないのとでは自分の行動が大きく違ってくる。
 珠乃は自分と同い年の、ごく普通の女子高校生なのだ。小さい頃からケンカ三昧の日々を過ごし、いつの間にか台湾の秘密結社に籍を置くようにまでなったような自分とは何もかも違う、あまりにも普通の人なのだ。そんな人がそばに居るか居ないかでは、イザという時にかなり違ってきてしまう。

 しかし、もう遅い。何より、せっかく逃がそうと思った肝心の珠乃が一緒に付いてくると言って聞かないのだ。現に今も、自分から先にその大阪弁の不良の後に従いて、胸を張ってどんどん歩いているのだから、どうにも始末が悪い。
 それに加えて、後ろからどう見てもその男の仲間だと思われる、如何にも屈強そうな体格の二人が、宏隆たちを遠巻きに囲むようにして付いてきている。

「こうなったら、仕方がないな─────────────────」

 宏隆は覚悟を決めた。イザとなったら、たとえ自分の身を犠牲にしてでも、珠乃の無事を真っ先に考えてコトを運ばなくてはならない。こんな時には、どれほど自分の腕に覚えがあろうと、相手をどう料理するかということよりも、一緒に居る者の身の安全を最優先に図らなくてはならない、と宏隆は自分に言い聞かせた。


「・・さ、ここから裏に回るんや。この神社はな、すぐ近くの住宅地に住んどられる組長はん御一家が、必ずお正月にお参りをされるんで有名なところなンや。ワイも度々ココにお参りして、将来は立派な任侠の組長になれるようお願いしたいと思うとるんやで」

「やれやれ、罰当たりな。暴力団の親分が参拝するのに感心するよりも、先ずはここに祀られている、祖国を護るために自らの命を捧げた五万三千柱の英霊に敬意を払うべきじゃないのか。まあ、どれほどお前がお願いしても、英霊たちがそれを聞き届けてくれるかどうかは別のハナシだけどな」

「う・・くっ・・・・」

「その昔には任侠道というような言葉もあって、その世界も本物の男気や義侠心で構成されていたというが、今では在日不良朝鮮人や密入国の中国人などが大半を占める、ただの無法者の暴力集団に過ぎないじゃないか。そんなところに人生の目標を持つようなら、所詮不良の行く末は、お決まりのヤクザ渡世────────まあ、それではモノにはならんな」

「な、何だとぉ、聞いた風な口を利きよって。けど聞き捨てならんな、その ”モノにならん” ちゅうのは何のことじゃい?・・ちいと、ワイにも分かるように言うてみぃや!!」

「モノになるとは、人間になることだよ─────────────────」

「人間に?・・アホぬかせ、ワイかて生まれた時からずっと、お前と同ンなじ人間やで!」

「いいや、人は各々が与えられた試練を経て、それをきちんと乗り越えてこそ、初めて本物の人間になるのだ。この身は単なる容れ物、宿借りの殻にすぎず、人生の試練を経て魂が入るまでは、ただヒトの形をした人形と同じようなものだと、ぼくは思っている」

「ペッ、人間がヤドカリやて?、アホくさ!、お前みたいなガキに、本物の任侠道っちゅうんがどんなもんか、分かるもんけ!!」

「分かるとも、少なくともお前よりはな・・・教えてやろう、曾ての任侠道は、弱きを助け強きを挫く、あくまでも暴政に対抗する義侠心がその根本になっていたのだ。
 悪政の無法社会で脅かされる罪もない一般庶民を守り、悪法に縛られてむざむざと泣き寝入りをするしかなかった民の中に、人の仁と義を通す義侠の男たちが存在したのだ。
 昨今のような、法治国家の繁華街を根城に、弱い者や堅気の一般市民を狙って騙し脅かして利をむさぼるようなミミッチイ輩どもの、どこが任侠なものか!!」

「こ、こいつ、高校生のクセに禅寺の坊主みたいにエラソウに・・・けど、そないな難しいことを言われても、ワイにはよう分からんで・・・まあええ、さぁ、グズグズせんと、早うこっちに来んかい!!」


 朝も七時半を過ぎているのに、護国神社の裏手はまだ薄暗い。摩耶山のすぐ麓に位置しているこの神域は、立派な社殿のすぐ裏側まで古来の樹々が鬱蒼と生い茂る山の斜面が迫っていて、さぞかし此処に祀られる英霊たちも安らかに眠られることだろうと思える。

 その本殿の裏側の、少し広くなったところで男は立ち止まると、さっきから遠巻きについて来ていた二人が逃げ道を塞ぐようにして、宏隆と珠乃のすぐ後ろ、ほんの2メートルほどの所に離れて立った。

「さあ、もう何処にも逃げられへんで。へへへ、今日はあきらめるしかないな。可哀想やけども、ワイがやられたように、今度はお前に痛い目に遭うてもらわんと、な」
 
「一体どうしたいんだ?、高校生の僕を相手に、自分ひとりでは勝ち目がないとみて、図体の大きな加勢を二人も恃んで、また卑怯な真似をしたいということか?」

「ふんっ!、ケンカに卑怯もクソもあるもんけ、お前が叩きのめされて、ワイの恨みを晴らせたらそれでエエんじゃい!!」

「なるほど、そういうことか。だが、その行き着くところは任侠道とはほど遠いな。やはりチンピラ愚連隊になるしか能が無いらしい。可哀想に────────────」

「ええい、その減らず口をきけるのも、そこまでやでっ!!」

 そう吠えるように言うと、男は「ヒューッ!」と鋭く指笛を吹き鳴らした。

「む・・・・・・?」

 その音を合図に、斜面を覆う樹々の太い幹の裏側から、ふたり、三人と、隠れていた仲間がぞろぞろと現れてきて、全部で五人の男たちがズラリと後ろに並んだ。

「コイツでっか、峰雄はんをエラい目に遭わせた、言うんは?」

「ミネオ・・というのか、この男は────────────」

 心の中でそう思いながら、宏隆はこの難局を如何に切り抜けるかを考えていた。
 さっき後ろから従いて来た二人は、明らかにその峰雄という男と同じ大学生に見えるが、いま樹々の陰から出てきた五人の男たちは、どうみても、もっと年上の大人である。

「ほう、今度は大人たちの登場か。しかし、学生のケンカに大人の加勢を呼ぶとは、それもこんなに大勢・・・・お前もつくづく腐りきった甘ちゃんだな」

 宏隆は、その人数にちっとも動じない。
 普通ならば、これほどの人数に囲まれれば、袋叩きにされることを覚悟して、土下座して謝るしかないような状況であるのに、彼のこれまでのケンカ三昧の経験に加えて、この夏の非日常的な体験が、彼を自分でも考えられぬほど強く、逞しくしていたのである。

「坊主、度胸だけはあるようやな・・・まあ、ホザきたきゃあ、今のうちにいくらでもホザいておくがええ。どうせすぐに声も出んようになるからな────────────」

 低いドスの利いた声で、ひとりの男が言った。

「高校生の分際で、うちのボンにえらいナメた真似をしよったらしいが───────
 浪速の神農(しんのう)・山本貫太郎一家としては、若(わか)がそんな目に遭うたままでは黙っとれんからな、まあ、殺しはせんよって、勘弁してもらおか・・・」

 もう一人の男が、言った。

「ナニワの神農?、カンタロウ一家?・・・ははあ、お前、大阪のテキ屋さんの ”ぼんち” だったんか、なるほどな。しかしまあ、テキ屋の若サマが、たった一人の高校生を相手にわざわざ大阪から若いモンを大勢引き連れて ”お礼参り” とは、なんとも情けない・・・」

「ケッ、ほざくンやないで、ヒロタカよぉ・・・お前がワケの分からん不思議なケンカ術を使うことは、ウチの若いモンにもよぉーっく説明済みや。敵を知りて、己を知ったならば、百戦も危ういべからず、ちゅうことやで!・・・どや、観念せんかい!!」

「ははは、それを言うなら ”危ういべからず” じゃなくて、危うからず、だよ。タンカを切る時はもっとカッコよくやらなきゃ。ついでに ”君子危うきに近寄らず” ってのも、そこに書いてなかったかい?・・・まあ、何にしても情けない若サマには変わりはないが」

「くっ・・こっ、この・・減らず口のガキがぁ!!」


 テキ屋の男が口にした ”神農” というのは、職業の神様として中国から伝わってきた神農皇帝のことで、市(いち)や縁日、盛り場や祭礼などに様々な出店を出す的屋(てきや)が彼らの世界で自分たちのことを指す隠語でもある。
 的屋というのは、その文字が示す通り、思いがけず大当たりすることや一夜にして儲かることを「的矢(まとや)=矢で当てた的」に掛けて造られた言葉であり、日本人であれば誰もが知るように、境内や参道、門前市などで屋台や露店を出店し、参拝客目当てに御利益品や縁起物をはじめ、食品や玩具を売ったり、射的やくじ引き、金魚すくい、見世物小屋、大道芸などを披露して稼ぐことを生業とする、露天商・行商人の集団のことである。

 つまり的屋は日本の祭りや神事などの伝統文化と共存してきた集団であり、親分・子分、兄貴分・弟分という組や徒弟関係はあっても、元々はいわゆるヤクザとは本来の性質が異なっていた。博徒にせよ的屋にせよ、江戸時代には共に下民(げみん)・賤民(せんみん)として、身分制度では最下層として扱われてきたが、古くから的屋は稼業人、博徒は渡世人と呼ばれ、無宿で渡世人の博徒=ヤクザ者は的屋とは区別されてきたのである。
 また、生業を行うための縄張りも、博徒は「シマ」というが的屋は「庭場」と表現する。庭場とは寺社奉行の管轄地の名称である。

 しかし、的屋が営業を滞りなく行う為に必要な調整役として存在したヤクザの存在は的屋を下部組織に従えるまでに至り、現在では的屋と暴力団の関係は益々濃くなり、その殆どが暴力団化しているという。公安指定暴力団である東京池袋の「極東会(組長:松山眞一こと曹圭化=チョ・ギュワ)」は構成員1,200名、日本最大のテキ屋組織であることで知られている。 
 「ごくせん」のように、原作ではヤクザであったものを任侠集団(境内でタコ焼きを売るだけのテキ屋?)に変更して製作されたテレビドラマもあった。コミカルなドラマとは言え昨今ではそのような社会的性質を持つ集団の娘がヒロインとして放送され、高視聴率を得るというのだから、テレビ放送も日本の世論も、以前とは随分変わったものだと思う。


 ともあれ──────────────そのテキ屋の若(わか)が、この夏に宏隆にこっぴどく返り討ちに遭った挙げ句に締め落とされ、救急車で病院送りにされたのだから、やはり極道一家としては黙ってはいられない、というところであった。

 
「坊主、そういうワケやから、まあ、観念せぇや・・・・・」

 もうひとりの、顔に大きな傷のある男が、言った。

「・・・珠乃、僕からできるだけ遠くに離れていろ──────────────」

 小声でそう言って、誰も居ない唯一の方角である神社の裏側に向かって、珠乃の肩を突き放すように押すと、

「さあ、手っ取り早く済ませようや、これから学校に行かなきゃならないんでね」

 カバンを傍らの樹の根元に置きながら、宏隆は努めて明るく、相手に向かって言う。

「ええい、いてもたれっ(やってしまえ)!!」

 その、ナマズが潰れたような顔のテキ屋の若(わか)が、先ず宏隆の後ろ側に居た二人の子分に向かって、大声でそう命じた。

 しかし─────────────────

「うっ・・・ううっ・・・・・・」

 屈強な体つきをした二人の子分は、いざ宏隆に襲いかかろうとした途端に、その場で動けなくなってしまった。それどころか、ジワジワと徐々に後退りさえしているように見えるのである。

「・・な、なんや、なにしとるんや?、はよ行かんかい!、いてもたらんかいっ!!」

 ナマズ顔のテキ屋の若は、もたついている子分にハッパをかけるのだが、

「うっ・・い、行けへん!・・・ま、前に、歩けへんで!!」

「な、何でや?・・・何でやろ?!・・・足が前に出て行けへん!!」

 ただ立っているだけの宏隆に、ただの一歩も近づけないのだ。
 やってしまえと言われても、闘う前からこの状態では、戦闘意欲が湧くどころの話ではない。もちろん、そのような状況が引き起こされるのは、王老師に指導された訓練の賜物に違いないが、それにしても、宏隆の武術のレベルはかなり高まってきていると言える。

「こ、こいつぅ、ナ二しよるねん!!、ワイらの知らん技を使いよって・・見かけによらず卑怯なやっちゃな!!」

「ははは、たったひとりを七人で囲んでおいて、卑怯とはよく言うな・・・さあ、分かったら黙って引き上げることだ。さもないと、本当に怪我をすることになるぞ!!」

 屈強そうな二人の学生は、息も荒く油汗をかいて、すっかり戦意を喪失してしまったが、そのとき、

「中国拳法、やな?─────────────────」

 ナマズ顔の若の後ろから、ひとりが宏隆に声を掛けた。

「ほう・・テキ屋の兄さんにも、武術の分かる者が居るらしいな」

 宏隆はそれを聞いて、振り返ってそう言った。

「オレの祖国は朝鮮だが、今じゃすっかり日本人みたいなもんや。ナニワにも中国人はたくさん居るが、そいつらと話していると、時々お前みたいな不思議な技を使うヤツのことが話題になったりする・・・何でも ”気” とか何とか、言うそうやな」

「いや、僕のは ”気” 何かじゃあないよ。今のだって、特別に訓練をしたわけでもない。
ただ、こうしていればそう出来ることが自分に分かるだけのことだ」

「ほう・・何にしても、エラい高校生を襲ったもんだな、ウチの若も・・・」

「ええい、お前たち、感心しとらんとコイツを何とかしないか!、何のために大阪くんだりからお前たちを連れて来たと思うてるんや!!」

「大丈夫、ちゃんと仕事はしまっせ・・・」

「おい──────────────」

「よし・・・・!!」

 あらかじめ何かを打ち合わせでもしていたのか、五人の男たちは互いに目配せをして頷き合うと、スッと素早く動く気配を見せた。

「襲ってくるな──────────────」

 そう思って宏隆は身構えたが、意外にも、二人の男が本殿のすぐ裏に立っていた珠乃の方に向かって走り出し、後の三人は慌てて後を追おうとする宏隆に、通せんぼするように両手を広げて立ちはだかった。

「くっ・・・・し、しまった!!」

「きゃぁああ──────────────っ!!」

 すぐに、珠乃の疳高い悲鳴が、辺りをつんざいて響いた。



                                  (つづく)





 【神戸護国神社】

   



  *次回、連載小説「龍の道」 第88回の掲載は、5月15日(火)の予定です

taka_kasuga at 23:04コメント(23)連載小説:龍の道 | *第81回 〜 第90回 

コメント一覧

1. Posted by まっつ   2012年05月02日 23:54
学生時代に小生も3人組のチンピラに絡まれた事があります。
その時も1対1で戦る約束で路地裏に舞台を移しましたが、
蓋を開けてみれば3人ともヤル気満々でした。
「そんな約束守るわけねーじゃん」が印象的なセリフでした・・・小悪党恐るべしです。
半端物が安易に腕試しなどしてはイカンと身に沁みました。
でも、その事件から本物の武術に向かわなければとの動機も生まれたので、
今ではありがたい経験だったと思います。

七人相手で不確定要素も有りな宏隆君の状況は、
小生の場合とは比較にならない厳しさですが、
多分なんとかしてしまうに違いないと感じられて、
はらはらはしませんが期待はしてしまいます。
早く先を読みたいです。
 
2. Posted by ゆうごなおや   2012年05月03日 10:47
「...人は各々が与えられた試練を経て、それをきちんと乗り越えてこそ、初めて本物の人間になるのだ...」
いい言葉ですね。年も若くない、いい大人の自分が果たして他人に言うことができるだろうか?
子供にさえも恥ずかしくてまだまだ言えないですね。

次回からは戦闘シーンになるのでしょうか?自分がやってきた格闘競技(疑似戦闘体験)とはどう違うのか?本物を知る人の文章から探りを入れていきたいです。楽しみです。
 
3. Posted by 円山玄花   2012年05月04日 01:24
大阪弁のセリフについ笑みをこぼしてしまいますが、中身はなかなか厳しいですね。
宏隆くんが、特別に訓練をしたわけではないのに、相手が近寄れなくなっている、というのは、
やっぱり学習体系があればこそなのだと思います。・・もちろん宏隆くんの才能も大きいと思いますが。
しかし戦闘というものは、やはり自分がただ強いだけではダメなのだとつくづく思います。
今回の龍の道では、きちんと強くなれること、そんなことを考えさせられました。

珠乃さん、心配です。
でも、あれほどの度胸を見せた女性ですから、きっとこのままではない、と思いたいですね(笑)
宏隆くんの取る行動と合わせて、次回を楽しみにしています。
 
4. Posted by ユーカリ   2012年05月04日 03:44
このような緊急事態にも、かなり冷静に状況を把握し、まず珠乃さんの安全を第一にと動く宏隆君、かっこいいです。
日頃、「これが第一」と決めて生活の流れを組み立てるものの、その時の状況によって、安易に他の事を始めて主たる物が後回しになったり、結局できなかったり‥…。行き当たりばったりになっている事を、いつも歯がゆく思っていました。
こういう生活が、非常事態に遭遇した時、大きな危険を引き寄せる要因になるであろうと焦りを感じます。
何が、自分の行動をそうさせているのかを見つめ直し、「第一」の物を大切にできる生活に切り替えたいと思います。

またまた次回の展開が楽しみですっ!
 
5. Posted by とび猿   2012年05月04日 13:32
この一夏の経験を見ていても、宏隆君は常に自分で考え行動し、
危機を脱し、教えを受けてきたのに対し、
この相手は周りに頼りきりで、既に人としての勝負は着いているように思います。
しかし、この状況を宏隆君と珠乃さんはどう切り抜けるのでしょうか。
自分だったら、一体どう切り抜けようとするだろう。

次回が楽しみです。
 
6. Posted by 太郎冠者   2012年05月05日 01:02
うーむ。
相手の弱点を突くのは武術の常とは思うのですが、
多人数はともかくとして、こういうように無関係な第三者や、
力なき人を襲うというのは、なんだか許せないですね。

その場にいる時点で無関係とはいかないかもしれませんが、
こういった輩は、たとえその場にいなくても、復讐したい相手の近しい人間などにも手を出しそうで、腹が立ちますね。

やったらやり返され、やられたらやり返し…
終わりのない戦いの輪は、どこかで断ち切らないといけませんね。
 
7. Posted by bamboo   2012年05月05日 05:44
使えるものは何でも使う相手。自分を守る戦い、誰かを守る戦い…ボディガードなど誰かを守るための専門的な訓練を積んでいる者とは違う彼がどのように向き合うのか…またこれから自分にも起こり得るこうした事態のためにどうするか…
もっと研ぎ澄ませていきたい…日本刀のように。…はやく日本刀…じゃなかった、人間になりてぇ!「なりたい」だったかな?

卑怯な手ほど、弱い者が勝つためには使える手なんでしょうね。峰雄君も彼なりに準備をしてきたということは、宏隆君との出会いが切っ掛けでいろいろ考えさせられたのでしょうか(笑)
それでもどこか安心して読めるのは、二人のやりとりから感じる温かい何かのおかげかもしれません。
高校の頃チンピラ達に絡まれたときを思い出します。胸ぐらを掴み拳を構えているのになかなか打ってこない相手…度胸や本能もあるのでしょうが、宏隆君なら近寄ることもさせずに済んだろうな…そう思います。
結局避けられなかったその一発のおかげか、それまで本で読んでいた弾腿から、八卦掌→太極拳→武藝館と歩んで来れたので、もう一度会ったらお礼を言いたいくらいです「たった千円で大切なことを教えてくれてありがとう」と(笑)
 
8. Posted by tetsu   2012年05月08日 10:26
久しぶりのコメントです。毎回楽しみに拝読しております。
今回のシーン・・・自分ならどのように対応できるだろうか?と考えてしまいました。
闘いとは常に1対1とは限りません。しかも相手は何人でどのような武器を隠し持っているかもわかりません。しかも今回は連れの女性をも巻き込んでしまっているという状況ですね・・・。
この後の展開が楽しみというか心配です・・・宏隆君はどう乗り切るのか???
 
9. Posted by マルコビッチ   2012年05月08日 15:30
宏隆くんかっこよすぎますぅ!!
ただ立っているだけで近づけないとは、相当レベルアップしていますよね!
なんか武藝館の稽古でも、「ち、ち、近づけませんっ!!!」という声を何回も聞いたような・・・

春日さんって任侠の世界のこともお詳しいのですね。
なんかすごい面白いです。
それにしてもこのミネオっていうボンボン! 偉そうにタンカきってるわりには臆病者の遠吠えか?! 五人も人を使い、更に女性を襲おうとするなぞなんて奴らだ!! 卑怯者め!! 一人でかかってきやがれ!! バカヤロウ σ(`´メ∂ (あら私としたことが失礼しました^_^;)
え〜と、まあ、珠乃さんなら黙って捕まっているようなことはなさそうですが・・
この先どう切り抜けていくのか、めっちゃ楽しみです!
 
10. Posted by taka_kasga   2012年05月14日 16:48
☆みなさま

たくさんのコメントをありがとうございます。
相変わらずのヒマナシ症候群でレスが遅くなり、大変失礼いたしました。m(_ _)m
 
11. Posted by taka_kasga   2012年05月14日 16:51
☆まっつさん

>そんな約束守るわけねーじゃん

そう、悪党というのは、普通の常識やルールがまったく通用しないが故に「悪党」なのです。
小悪党だろうが大悪党だろうが、商人の悪党だろうが、政治家の悪党だろうが、それはまったく
同じことです。
「悪党」にどれほど関わったか、そのためにどれほどの辛酸を嘗めたか、それをどれほど経験し、それにどれほど学んだか、ということが、本物の「戦い」を理解するひとつの大きなポイントに
なるかも知れません。
そのような学習が、稽古での対練や散手、路上のストリートファイト、実際の戦争における戦闘に大きく役立ってくることは言うまでもありません。
 
12. Posted by taka_kasga   2012年05月14日 17:01
☆ゆうごなおやさん

>疑似戦闘体験

ルールのあるスポーツ格闘競技の世界でも、いきなり「地上最強」などと看板を掲げてしまう
昨今ですが、ゆうごなおやさんは其処に身を置いていても、きちんと己を見つめらておられる、
大変謙虚な態度であると思います。
きっとお子さんも立派に育って行かれることでしょう。

>本物を知る人の文章から

いやいや、僕らは同じ門人なんですから、毎回「本物」を体験し続けているでしょう?
「本物の世界」では、師父に一発入れられるように、フッ飛ばされるように、防御も反撃もできず一瞬で勝負が決まってしまうのです。
まあ、われらが宏隆くんは「まだまだ」ですけどね。(^-^)
 
13. Posted by taka_kasga   2012年05月14日 17:11
☆玄花さん

>大阪弁のセリフ

関西弁は、時にドスが利いてすごいなと思う時と、どうしても笑ってしまう時と、
両方あるような気がします。

>相手が近寄れなくなっている

これは師父から伺った話を元にしています。
若き日、師父も或る日突然このような状況になった、と仰っていました。

>自分が強いだけではダメなのだと

そのとおりですね。上でまっつさんにも書いたとおり、悪党にも学んで行かなくては、
本当の意味では強くなれないと思います。
 
14. Posted by taka_kasga   2012年05月14日 17:18
☆ユーカリさん

非常事態に際して最も有効に活動できるように訓練されているのは、やはり軍隊の兵士です。
彼らの日常の訓練と、それによって得られた能力を理解しようとすれば、非常事態に何が必要で、
平凡な日常をどのような心掛けで過ごせば良いかが見えてきますね。
兵士と、彼らが訓練をする学習体系には、多くの学ぶべき事があります。
その意味では、太極武藝館で陸上自衛隊の迷彩Tシャツを稽古着に制定するということなども、
大変意義が深いことだと思います。
 
15. Posted by taka_kasga   2012年05月14日 17:21
☆とび猿さん

そうですね。
常に自分で考え行動してきた者だけが、
大変な危機を脱し、偉大な教えを受けることが出来るわけで、
この相手のように、周りに頼りきりの手合いは、
結局は人の道を逸脱した外道の方法でしか自己の思いを達することが出来ない、
ということだと思います。

道を逸脱することとは、何もヤクザな極道人生とは限りません。
正業について、真面目に働いていても、己の人生は人任せという場合も有り得ます。
正道を歩むことは、とても勇気が要ることです。
勇気とは、自分がこの世でたった独りの、ユニークな存在であることに目覚め、
その唯ひとつしかない尊い存在に帰還することに他ならないと、
かつて師父に教えて頂きました。
 
16. Posted by taka_kasga   2012年05月14日 17:29
☆太郎冠者さん

>こういった輩は・・・

911、311、117、112、1226、1015、20110502、などを見ても・・・

( ̄□( ̄□( ̄□ ̄;)!!ガーンガーンガーン………
 
17. Posted by taka_kasga   2012年05月14日 17:30
☆ bamboo さん

敵の卑怯な手を予測できることは、武術を学ぶ上でとても重要なことですね。
格闘競技の試合だと、卑怯な手を使ったらその場で失格退場ですが、
路上のケンカや戦争では、卑怯な人間ほど勝つ確率が高いのも事実です。
卑怯な手さえ全く寄せ付けない、絶対的な武術原理を学ぶことこそ、
危険な時代を生き抜くために必要なことだと、僕は思います。
 
18. Posted by taka_kasga   2012年05月14日 17:47
☆ tetsu さん

お久しぶり!、コメントありがとうございます。

対複数で、相手の戦闘法や武器の有無も不明、しかも連れの女性が居るというような状況では、
本当にその人間の実力が試されることになるわけです。
自分だったらどうするか・・・
それを読者の皆さんにも是非考えて頂きたいものです。
 
19. Posted by taka_kasga   2012年05月14日 17:56
☆マルコビッチさん

>「ち、ち、近づけませんっ!!」

武藝館の太極拳は、
「こう来たらどうする」ではなく、
「どう来てもこうする」という、
とてもシンプルで分かりやすい (^_^;) ものですよね。

ゆえに、
「套路実戦用法!」「単鞭の実戦用法の練習」などは無く、
「こう来たらどうする」という対人訓練もまったく存在しません。

ただひたすら、
「・・ち、ち、近づけませんっっっ!!」
の原理を学習するばかりなのです。

そして、それは神懸かりでも気によるものでもなく、
その武術原理はすべて、
站椿と基本功とによって説明され得る科学であり、学問であるわけです。

>任侠の世界のこともお詳しい・・

いえ、決してそのようなことは有馬編デス。
 
20. Posted by 武峰   2012年05月14日 23:11
>911、311、117・・・・・

これもですね。

19970831
 
21. Posted by マガサス   2012年05月15日 00:11
>これもですね。

ついでに、これも・・・?

19990307
 
22. Posted by taka_kasga   2012年05月15日 14:47
☆武峰さん

うーむ、然りですな・・アセアセ( ̄_ ̄ i)タラー
 
23. Posted by taka_kasga   2012年05月15日 14:56
☆マガサスさん

おお、これまた・・・(; ̄Д ̄)なんじゃと?
 

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