2012年04月01日

連載小説「龍の道」 第85回




第85回 龍 淵(8)


「そう、ダイビング────────空を飛んでみたいって思ったコト、あるでしょう?」

「それはありますけど・・・飛行機やグライダーで大空を飛んでみたいと思っただけで、飛行機から飛び降りたいって思ったことなんか無いですよ。大体、何も知らされずに昔の飛行場に連れて来られて、いきなりこれからダイブする、なんて・・!!」

「まあ、人生っていうのはハプニングの連続なのよね・・・」

「そんなムチャな──────────────」

「いいえ、無茶じゃないわ。そのハプニングにどう対処して行けるかということこそ、訓練をする大きな意味なのよ。どのような状況にも対応できる人間を育てることが様々な訓練の目的なんだから。武術の道でも、軍隊でも秘密結社でもそれは同じよ。それとも、この訓練をやめて尻尾を巻いて逃げる?、ここで逃げても誰も文句を言わないわよ。ただヒロタカに ”逃げた” という事実が残るだけのこと・・・」

「わかりました、飛びますよ、飛べばいいんでしょ!・・・ははん、簡単ですよね。パラシュートなんて、飛行機のドアを開けて、飛び出して、ただヒューゥと落ちていって、パッと傘を開くだけのコトじゃないの!!」

「あーら、よく分かってるじゃない。そう、それだけのコトよ!」

「で、でも──────────────」

「ん?・・どうかした?」

「その・・飛び降りるための訓練とか、練習とか・・何か前もってやらないの?、パラシュートを着けて、いきなりセスナから飛び降りるんですか?」

「アハハハ、流石のケンカの若大将も、飛行機から空中に飛び出すとなると、文字どおり足が地に着かない感じね!、パラシュートの降下の方法は色々あって、それに伴う訓練も沢山あるけれど・・・でも大丈夫よ、最初は私が一緒に飛んであげるから」

「宗少尉と一緒に?」

「そう、タンデム・ジャンプって言うヤツ。私のお腹の下にヒロタカを固定して飛ぶのよ。ふたりが強〜い絆で結ばれて飛ぶ、ロマンチックな空のデート♪、ってコトね」

「・・それを言うなら、”ごついベルトで繋がれて"、じゃないの?」


 タンデム・ジャンプというのは、タンデム・マスター(インストラクター)が未経験者の背中にハーネスを繋げて一緒に飛ぶ、スカイダイビングの訓練方法のひとつである。しかしパラシュートの訓練では、必ずしもそれを経験しなければならないというわけではない。
 タンデム・ジャンプは、今でこそ初心者のための体験ダイビングや、海外観光地での娯楽として盛んに行われるようになったが、この物語の当時はパラシュートで飛び降りるということ自体、かなり特殊なことではあった。

 パラシュートやそれに類似した道具については、古くから多くの記録が残っている。
 1485年にレオナルド・ダヴィンチがミラノで書き留めたスケッチにパラシュートの絵があるし、もっと古くには9世紀後半のスペインで、外套を木枠で補強してコルドバの塔から飛び降りたという人の記録もある。

 かく言う筆者(春日)も小学校の頃に、裏山にある高さ5〜6メートルの砂防ダムの上からコウモリ傘を開いて飛び降りたことがあった。一本では上手く降下できず、二本、三本と傘を増やしてロープで縛り、何度も飛び降りるうちに、バランスが取れずに腰や背中を強く打ってしまうこともあった。
 大人になってから観た007の映画「Your Eyes Only」の中で、プールサイドにあった大型のパラソルを開いて崖の下に飛び降りるシーンがあって、ああジェームス・ボンドも自分と同じことをするのだと楽しくなったものである。

 パラシュートはダヴィンチ以後も長い間実用化されないままだったが、1783年にフランス人の発明家であるルイ・セバスティアン・ルノルマンが木製の枠組みを付けた巨大な傘のようなもので天文台の塔から飛び降り、人々を驚かせたという。やはりこれも見かけはパラソルそのものであり、人間は誰しも似たような発想をするのかと、何やら微笑ましく思える。

 そのルノルマンはパラシュートという名前の生みの親で、フランス語のパラ(para=反する)と、シュート(chute=落下)の二語から成る造語である。ルノルマンは、元は火災に遭った建物から人が安全に脱出できる道具としてこれを考案したのだという。
 やがてパラシュートは、水素気球を発明したフランス人、ジャック・シャルルの弟子であるジャック・ガルヌランによって、”骨組みの無い傘” へと発展していく。ガルヌランはナポレオン戦争初期に英国軍に捕まり、ハンガリーで三年間の捕虜生活を送っている間に、その収容所を脱走する目的でパラシュートを考案したというから、何とも面白い。


「まあ、何にしても、一度飛ぶことを経験したら病み付きになるわよ!」

「そ、そうかなぁ・・・・」

「ヒロタカ、もしかして高所恐怖症?」

「そうじゃないけど、それほど高いところが好きってワケでもないですから・・・」

「それじゃ、これから簡単な説明をするわね。まず、飛ぶ時には、こんな恰好で俯せ(うつぶせ)の姿勢を取るの。これをベリーフライと言うの」

 宗少尉が、滑走路の脇にある芝生の上に腹這いになって、身体を反らせるように足と手を広げて見せる。

「さ、一緒にやってみて・・・そう、上手ね。その恰好を保って飛ぶのよ」

「ベリーフライか。This very body the fly(この、まさにハエの身体)ってシャレ?」

「あーら、まだまだ余裕ねぇ。very じゃなくって、belly(腹) よ!、ニポンヂン、VとBのハツオンもヘタクソネ、って言われるわよ」

「コホン・・・」

「はい、よく聞きなさい!、パラシュートが開くまでは、このベリーフライで飛ぶのよ。
私も、腹の下のヒロタカも、同じこの姿勢で飛ぶの。降下速度は時速約200km、独りで飛んで、頭を下にして真っ逆さまに落ちる時には時速300㎞にもなるんだけどね」

「えーっ、そんなに・・・・・」

「そう。でも、飛んでる人にはその速さは全然感じられないの。スゴイ速さで落ちているのに、空気抵抗のせいで、風に乗って空に浮かんでいるような錯覚さえするのよ」

「うーむ、そんな錯覚は怖いな。自分は浮かんでいる気分なのに、実際にはすごいスピードでどんどん地面が近づいていると・・・」

「そのとおり。だからパラシュートには覚めた意識と冷静な判断とが求められるのよ。
 1961年に世界初の宇宙飛行を行ったガガーリン大佐は、訓練の一環としてパラシュートの降下を繰り返し行ったけれど、パラシュートで降下することは人格を練り、その人の意志を強固にする。多くの青年がこのスポーツを行うのは大変良いことだと言っているわ」

「ガガーリンが?、宇宙飛行の訓練にもパラシュートをやるの?」

「当時の宇宙船は乗員が何も操作できないシステムだったので、最終的には大気圏突入用のカプセルから自力で脱出して、パラシュートを開かなくてはならなかったのよ」

「ひえぇ、そんな無茶な!!」

「無事に生還する確率はたったの50%だったというから、確かに無茶ね。そのガガーリンについては面白いエピソードがあるのよ。世界初の宇宙飛行士を選ぶ際に、厳しい訓練を繰り返して20人のエリートが最終的な候補に残ったけれど、選考者のひとり、宇宙船ボストークを開発した技術者は ”笑顔のステキな男” がいいと提案したの。それがガガーリンだったというワケね」

「へえ、笑顔のステキな男を?、花束の似合う男は千人に一人だ、なんて文句がどこかにあったけど、笑顔ねぇ・・・」

「そう、もちろん、世界初の宇宙飛行を成し遂げた場合には世界中の賞賛と脚光を浴びるから、ソ連としては一般ウケする笑顔がステキな人を出したい、という気持ちがあったでしょうけど、私は、どんな時にでも爽やかな笑顔で居られる人は、本当に強い人間だと思うの。
反対に、強がる人はケンカや武術でも、見かけよりも遥かに弱いことが多いでしょ。
 事実、ガガーリンはボストーク1号が打ち上げられる時にも鼻歌を歌っていたというし、宇宙から帰還するときにも、乗員がコントロールできないボストークから射出された球状の大気圏突入用カプセルから自力で脱出できたのよ。必死の行動の中でも、たぶん笑顔でね」

「すごいなぁ、僕なんか、とても笑顔でなんか居られないだろうな」

「いや、ヒロタカなら、いつでも何処でも、ヘラヘラ笑っていられるかもね!」

「どーいう意味ですか、それ・・・」

「さあ、次よ────────────タンデムで飛び出す時には、前側の人はこんな風に、手を肩の下に当てるように両腕をクロスして胸の前に抱えるの。タンデム・マスターが合図をするまでその姿勢でいて、サインが出たらさっきのように腕と足を大きく広げるの。
 セスナから飛び出た直後は、バランスが取れるまで少しの間、空中で転がるような恰好になる場合があるけど、ドローグ・パラシュートという、小さな吹き流しの作用ですぐに戻るから心配は無用。それより慌ててジタバタしないことが大切ね」

「はい、分かりました」

「合図は、こんな具合にヒロタカの後ろから両脇をポンポンッと叩くから、1回目の合図で交差していた手を広げるの。2回目の合図は、今からパラシュートを開く、という意味よ。分かった?」

「はい、了解しました!」

「ふむ、素直でよろしい!」

「ところで、どのくらいの高度から飛び降りるんですか?」

「今日は15,000フィート(約4,500m)からのイグジット(飛行機から飛び出ること)よ。その後、約40〜50秒間のフリーフォールをしてから、4,000フィート(約1,200m)でパラシュートを開いて、その後約4分間の空中散歩を楽しんでから、ドロップポイントにランディング(着地)するの」

「ドロップポイント?」

「向こうの芝生の上に、黄色いシートが敷いてあるのが見えるでしょ」

「あそこに降りるんですか?、あんな六畳くらいのシートに、4,500mの高さから?」

「そうよ、不格好なタンデム・ジャンプでもそのくらいのコトが出来なきゃ、立派なスパイにはなれないのよ」

「もう・・まだスパイって言ってる・・・」

「さあ、初心者さんの講習会はこれでお終い。それじゃ、そろそろ飛びましょうか」

「だんだん面白くなってきたけど、もしパラシュートが開かなかったら?」

「そう、初めは誰もがそれを心配するわね。けれど、実際にはパラシュートが開かない為に起こった事故はほとんど無いのよ。パラシュートの事故は、コードが絡まったり、落下中の在り方を無視して無謀な行動を取ったり、着地の方法や着地点の選択を誤ったために起こったものばかりなの」

「要は、周到な準備をして、注意深く意識的にジャンプをすれば安全だと・・?」

「そのとおりよ。通常はメイン・パラシュートとリザーブ・パラシュート(予備傘)のふたつを装備しているしね」

「少尉、そろそろ予定のお時間ですが──────────────」

 セスナのパイロットが宗少尉に声を掛けた。

「そうね、それじゃ、お願いするわ」

 パイロットが「イエッサー」と答えて、セスナから大きなバッグを出してくる。

「この黄色いツナギを着て、その上からこのハーネスを装着するのよ」

「ははぁ、これが強い絆で結ばれるロマンチックなハーネス、ってヤツですね」

「そう、もの分かりが良いわね!」


 セスナに乗り込んでみると、以外と中が狭い─────────────

「ヒロタカはそっちの出口に近い方に座って・・・私は飛ぶ前に後ろからハーネスを固定するから、ヒロタカより奧の座席の方がスムーズね」

「これって、四人乗りくらい?、ずいぶん狭いんですね」

「そりゃぁ、お父様の自家用ジェットのようなわけには行かないわよ。今回、ヒロタカが急に台湾から日本に帰ることになって、陳中尉と私が急いでお二人の飛行機を手配しようとしたら張大人に笑われて、何を言ってるんだ、光興(みつおき)さんは自家用機で台湾に来てるんだよ、自分のジェット機が台北空港に待っているんだよ、と言われて唖然としたわ。
やっぱり、加藤家は一般市民とはちょっとスケールが違うわね!」

「ああ、アレですか・・確かに自家用機は早くて便利ですけど、ぼくは自分で操縦する方がいいな。それも、飛行機よりヘリコプターの方が好きです」

「あはは、子供みたいなコトを言うわね。ヘリなら今度台湾で乗せてあげるわよ。ミサイルや機関銃を積んだヤツにね。シートが固くて、うるさくて、乗り心地は最低だけどね」

「わぁい!!」

「あはは、ホントに子供なんだから──────────────」


 滑走路から飛び立つと、すぐに地上が小さく見えてくる。人間はあんな所にひしめき合って住んでいるのだと、宏隆は飛行機に乗って空を飛ぶたびに思う。

「・・・はい、ゴーグルを付けて。ヘルメットもね!」

「ライフルとか手榴弾なんかは持って飛ばないの?」

「はは・・冗談言ってると、いつか本当にそんなコトになるわヨ!」

「宗少尉は、どのくらいパラシュートの経験があるんですか?」

「総降下回数は、もう500回を超えていると思うわ。そのうち50回ほどは夜間降下訓練ね。山間地の小さなターゲット目がけて夜間降下するのは中々難しいのよ。ヒロタカもそのうちやることになるから、楽しみにしていなさい!」

「ぅわぁ・・・・」

「陸海軍や玄洋會では、最初はSL(Static Line)方式と言って、コンテナ(パラシュートの入った背嚢)のピンと飛行機をコードで繋いで、降下してコードが伸びきると自動的にパラシュートが開く方式で訓練が始まるけど、それよりもタンデムで飛んで度胸をつけて、次回から独りで飛ぶ練習をした方が降下技術の修得は早いのよ。だから観光タンデムと言えども、そう馬鹿にしたモンじゃないのよ」

「宗少尉、間もなく降下予定空域に入ります」

 パイロットが知らせてくる。

「よしっ!、さあヒロタカ、いっしょに初体験ダイブをしましょうね〜!!」

「ちょ、ちょっと待ってよ、もっと他に打ち合わせは無いの?」

「あはは、タンデムだから、そんなに大したコトじゃないわよ。それにウチは ”習うより慣れろ” がファミリー・モットーだからね!!」

「やれやれ・・・・」

 宗少尉がセスナのドアを開けると、強い風が機内に入ってくる。
 
「ヒロタカ、ハーネスを繋ぐからこっちに来て・・・そう、良い子ね!!」

「まったく、もう・・・・」

「さあ、セットできたわよ。一緒にドアの所まで行って・・・ほら、あなたが前でしょ!」

「何だか動きにくいなぁ・・・」

「そりゃそうよ、しっかり私と繋がってるんだから!」

「ひえ〜っ、家やクルマが、あんなに小さく見える・・・・」

「当たり前でしょ、富士山よりずっと高いんだから。ハイ、手をクロスして!」

「オオ、テンキセイロウナレド、ソラタカシ・・・・」

「ははは、余裕ね。さあ、合図で飛び出すから準備して!!」

「準備って、何の・・?!」

「ココロの準備よっ!!」

「ナンマイダブ・・・・・」

「よしっ、行くわよ!、Ready!・・Set!・・Go!!・・・・」

「うやぁぁぁっっほぉぉぉおおおおおぉ──────────────!!」



                                (つづく)





【1783年・モンペリエ天文台からジャンプするルノルマンを描いた絵】

          


【タンデムでのパラシュート降下】

  


【オーストラリアのパラシュート・クラブが製作した動画】

       



  *次回、連載小説「龍の道」 第86回の掲載は、4月15日(日)の予定です

taka_kasuga at 18:10コメント(16)連載小説:龍の道 | *第81回 〜 第90回 

コメント一覧

1. Posted by 円山玄花   2012年04月02日 22:06
面白くて、一気に読んでしまいました!
てっきり宏隆くんひとりで放り出されるものとばかり思っていたので、タンデムとは意外でした。
でも、確かに最初にプロと飛ぶことでその様子や勝手が分かりますから、降下技術の習得が早いというにも頷けます。以前よりもさらにタンデムに興味が湧きました。

パラシュートで降下することが人格を練り、その人の意志を強固にする、というのは、太極拳の学習と何か一致する感覚を覚えました。それは、人がパラシュートで降下している間は自分の自由が利かない=拘束されている状態だからかもしれません。
太極拳の学習は、学び方によっては「絶対完全に不自由」ではない分、パラシュートより厳しいと言えるでしょうか。

次回も楽しみにしています。
 
2. Posted by 太郎冠者   2012年04月02日 22:53
動画を見ましたが、すごいですね!
スカイダイビングったって…結局落ちてるだけだろ?
と思ってたところもあったのですが、イメージと違い、
本当に飛んでいるようでした。

そういえば、地球の重力の影響下で無重力を体験できるのが、落下中でしたね。
何物にも邪魔されることなく重力を最大限に味わっているときこそが、
重力からいちばん解放された状態というのは、なんだか不思議なものです。

>ふたりが強〜い絆で結ばれて飛ぶ、ロマンチックな空のデート♪
スミマセン、自分も志願して良いデスカ?(笑)
 
3. Posted by まっつ   2012年04月02日 23:42
参考動画のリンクを辿って幾つかの動画を見てみましたが、
飛び降りる瞬間の機上から地面を眺めるカットには圧倒的な非現実感があり、
眩暈にも似た酩酊感を覚えました。
地に足をつけて生きている人間が、よくも空を飛んでみようなどと考えたと感心します。
でも、飛べれば楽しい、病み付きになりそうな魅力を感じました。

そして最初の降下はタンデムが良いという点も納得しました。
身体の操縦をタンデム・マスターに任せる事で、当に身体で技術を覚える事ができる・・・
マスターに任せるという点など、武術とも共通項があり興味深いです。
 
4. Posted by ユーカリ   2012年04月03日 02:14
動画を拝見し、最初「宇宙遊泳?!」っと一瞬目を疑ってしまいました。それ程、イメージが違っていたのです。

>「そう。でも、飛んでる人にはその速さは全然感じられないの。スゴイ速さで落ちているのに、
>空気抵抗のせいで、風に乗って空に浮かんでいるような錯覚さえするのよ」

まさしく、その通りの映像でした。やはり、あの状況の中自分の体をコントロールし、チームの仲間と決められた形をとるなどといった事は、練られた意識があってこそ。
「周到な準備をして、注意深く意識的で物事に向かうこと」自分に最も欠けていることです。。。

「パラシュート」がフランス語のパラ(para=反する)と、シュート(chute=落下)の二語から成る造語である。というのも興味深かったです。
これはもう、一度体験してみるしかないっ!!
 
5. Posted by とび猿   2012年04月04日 23:50
美しい映像ですね。
以前、一度だけスクーバダイビングをしたことがあるのですが、なんとなくその時のことを思い出しました。

>どんな時にでも爽やかな笑顔で居られる人は、本当に強い人間・・・
スクーバダイビングで初めて潜ったとき、潜る直前までは、とても笑顔では居られませんでした。
もっとも潜ってしまえば、あまりの美しさと神秘的な雰囲気や雄大さに、それまでの不安など、あっという間に吹き飛んでしまいましたが。
自分の感じていた不安など、ほんの目先のちっぽけなものなのだと思いました。
 
6. Posted by 春日敬之   2012年04月05日 20:55
☆玄花さん

>太極拳の学習と何か一致する感覚

そのとおりですね。
富士山よりも高い高度から空中にカラダを放り出されると、日常的な意識のままで居ることの方が却って難しいものです。その非日常性こそが本人の本当の能力を引き出してくれるワケで、太極拳もまた同じことでしょうね。ただ、仰るように「絶対完全な不自由」とは言えない、足の着く地上で師父の後ろで好き勝手な想像を巡らし、好き勝手に動けるような自由度が有る分、パラシュートよりも太極拳の修得はもっと困難になるわけです。

非日常の極致であるパラシュートとは反対に、約束された安全な現実があり、それに上手く浸るための方法を確立してきたような人は、なかなか本物に出会うことも、本物を認識することも、それを本当に修得して自分が本物になることも出来ません。
だからこそ、本物の太極拳の修得は、斯くも困難を極めるのだと思います。
 
7. Posted by 春日敬之   2012年04月05日 21:00
☆太郎冠者さん

>重力の影響下で無重力を体験できるのが、落下中でしたね。

あーあ・・ぼくの言いたいことを先に言ってくれちゃってェ・・・・(-_^:)

ま、でも、そのとおりですよ。
重力を最大に味わっている状態こそが、重力から最も開放されているということも。
それもまた、太極拳の妙味と・・・・ワッカルカナァ〜?・・・(^。^)

>自分も志願して良いデスカ?

・・キミィ、まだ宗少尉のオソロシサを知らねェな?!・・...((((( ̄‥ ̄;)
 
8. Posted by 春日敬之   2012年04月05日 21:05
☆まっつさん

そう、飛んでみれば病み付きになりますよ。
まあしかし、実際に飛んでる時には、「眩暈にも似た酩酊感を覚え・・」
なんて難しい言葉は逆立ちしても出てきません。(-_-)ウーム

実際には、ひたすら言葉を忘れて、

「うやぁぁぁっっほぉぉぉおおおおおぉ!!・・・\((( ̄( ̄( ̄▽ ̄) ̄) ̄)))/ 」

の世界です。

「言葉を忘れている人に何処で出会えるだろう・・・」という ”言葉” もありますが。
重力を最大に味わっている時には、日常的な思考や言葉は存在できません。
・・・そう、太極拳もそうでしたね。
 
9. Posted by 春日敬之   2012年04月05日 21:10
☆ユーカリさん

>これはもう、一度体験してみるしかないっ!!

思い立ったが吉日。その気持ちを忘れず、いつか飛んでやると決心して下さい。
きっとユーカリさんの知らない素晴らしい世界が開かれることでしょう。
世の中には家族揃ってスカイダイビングをする人も居ます。
そのうち、ぜひ検討されては如何ですか?

ふぁいとぉー!!┗(  ̄◇ ̄)乂( ̄皿 ̄ )bいっぷぁーつ!!
 
10. Posted by 春日敬之   2012年04月05日 21:20
☆とび猿さん

スクーバダイビングとの違いは、「落ちる」ということでしょうか。
水の中のダイビングでは「浮力」を感じていますが、
パラシュートでは「重力」を感じる・・というか、自分が重力になったような気分です。
私は海も空も、どちらも経験がありますが、太極拳には両方必要だと思えます。

「目先のちっぽけな不安」というのは、やはり日常性の土壌から育つものでしょう。
至高の武術を追求する志を持つような人は、凡庸な日常性の悩みなど、どこかに消し飛んでしまうものです。人は皆、そのような経験を誰もが経てきているはずで、あとは本人に本気でそれを歩む勇気があるかどうか、というコトだと思います。
 
11. Posted by bamboo   2012年04月07日 01:35
適応、ということ・・なにかを深く味わわせていただきました・・。
 
12. Posted by ゆうごなおや   2012年04月07日 09:39
以前の対練で、師父の肩につかまり、一緒に動かせて頂いたことがありました。これもタンデムと言うのでしょうか。バイク乗りには懐かしい響きです...。
その時に見えた事が少しだけステップアップさせてくれたように思います。相手を捉えるということ、歩の進め方。まだまだ見えない部分が沢山ありますが、非常に貴重な体験でした。
 
13. Posted by 春日敬之   2012年04月09日 16:11
☆ bamboo さん

昨今の人は「適応」ではなく、「適当」な人が多いですねー。
適当という言葉も、適って相応しいことと、いい加減という、二つの意味がありますが。
 
14. Posted by 春日敬之   2012年04月09日 16:18
☆ゆうごなおやさん

>師父の肩につかまり、一緒に動かせて頂いたことが・・・

それはすごい体験ですね!!
果たしてそんなコトをやっても良いのかと、私なんかは思いますが。
もし、ゆうごなおやさんが正式弟子であるなら分かりますが。
何にしても、それは特別なことです。
その時に感じられたことを、これからも大切にして下さいね。

・・あ、そうそう、そう言えば、師父の背中にオンブして乗せて頂き、
そのカタチのまま師父が纏絲勁の練功をして、実際の纏絲の動きを弟子に体験させる、
という訓練法があるということも聞いたことがあります。
こんなコトをやったら、もう、何もかも分かっちゃうんじゃないのかと・・・・(-。-;)
 
15. Posted by マルコビッチ   2012年04月10日 00:32
またしても遅くのコメントになってしまいすみません m(_ _)m
スカイダイビング!!昔は”やってみたい!” って思っていたのですが・・・
最近は、飛び降りる光景を想像すると ”絶対無理!” って思っていました。
でも今回の「龍の道」を読んで、少し恐怖が和らぎました。
次回、「うやぁぁぁっっほぉぉぉおおおおおぉ───────!!」の
後が楽しみです!

そう言えば、無重力では思考がなくなるって聞いたことがありますが、
スカイダイブしている時も、同じような状態になるんでしょうか?
以前観たスカイダイビングの映画で、飛んでいる(落ちている?)人達が皆
ものすごいハイの状態になっていました。
師父に飛ばされている人も、一瞬そんなような感じに・・・
あの映画、もう一度観たいのですが、タイトルを忘れてしまいました (^_^;
 
16. Posted by 春日敬之   2012年04月11日 16:31
☆マルコビッチさん

>無重力では思考がなくなる・・・

そんなコトはありません。たぶん。
私も本当の無重力空間を経験したわけではないので断言は出来ませんが、
宇宙飛行士がシャトルの中で思考停止したら困るでしょうから。(笑)

近ごろはNHKでも、無重力、無重力状態、無重量、をゴッチャにして使ってしまうのですが、
「無重力状態」というのは、重力がなくなったかのように感じられる状態と解釈すれば、
スカイダイビング中は無重力状態になると言えます。
しかし、空気中では落下中に空気抵抗があり、落下速度は真空中よりも遅くなります。

まあ、難しいことはさておいても、初めてセスナから飛び出した時には、
たぶんどんな人でも、何かをじっくり考えるような余裕はほとんどありません。

>師父に飛ばされている人も・・・

ははは・・そりゃぁ、そのとおりですね。
飛んでる時間はダイビングよりも短いですけれど、触れるだけでフッ飛ばされるという
非日常性の中では、何かを考えているような余裕は、まず無いはずです。

>スカイダイビングの映画

ぼくが思い出すのは、007ムーンレイカーでのダイビング・シーンとか、
シーンと言えば、チャーリー・シーンの「ターミナル・ベロシティ」とか・・
あ、もしかして、キアヌ・リーヴスの「Point Break(邦題 ハート・ブルー)」かな?
音楽がすごくよかったですね。もう一度観てみようかな。
 

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