2012年02月01日

連載小説「龍の道」 第81回




第81回 龍 淵(4)


 コォーン、と────────────────投げた石が樹に当たった音がしたまま、辺りはシンとしている。

 釣瓶落としとはよく言ったもので、さっきまでの閑かな光芒はもう何処にもなく、夕暮れの薄明はあっというまに暗い闇夜となった。
 茶室から母屋につながる歩道の所々に設けられた外灯がうっすらと灯って、よけいに木立ちの辺りが暗く感じられる。

「やたらと動いてはならない──────────────」

 たとえ宏隆でなくても、こんな時は誰もがそう思うに違いない。
 玉砂利の上に、じっと身を伏せるようにして、静かに様子を窺う。
 
「・・お、おい、どうなってる?、いったい何が起こったんだ?」

 玉砂利の道に仰向けに転がされた恰好のまま、兄が不安そうに小声で言った。

「そこの木陰に、誰か居るんだ・・・」

「誰かって・・・ハナかだれか、ウチの使用人じゃないのか?、お前は台湾に行って以来、ちょっと神経質になっているからなぁ」

「シィーッ、使用人じゃないよ。ほら、あれが見える?」

 宏隆が指を差した先には、樹に突き刺さったナイフが妖しく光っている。

「げっ!・・・あれは、な、な、ナイフじゃないかっ!!」

「そう──────────────」

「そ、そうって・・・いいか、お前はこんな事は日常茶飯事かも知れないが、俺はごく普通の善良な神戸市民だ。いくら何でも、あんなナイフを投げつけられるような状況とは全くご縁が無い・・・ここはお前が何とかしろ!!」

 極力声を潜めながら、兄は盛んに宏隆に語りかける。

「じゃ、先ずは履物を脱いで・・・ぼくがカウントダウンするから、3,2,1でナイフが刺さっている太い樹の向こう側に走るんだ、いいね?」

「よ、よしっ──────────────」

 寝転んだまま、言われた通り足からそっと雪駄を外して、走る準備をする。

「いいかい、行くよ?」

「ちょ、ちょっと待ってくれ・・・」

 いかにも不安そうに、宏隆の言葉をさえぎって言う。

「どうかしたの?」

「3,2,1で・・・1の後に走るのか、1で走るのか・・・どっちだ?」

「はは・・・じゃ、1で走るのはどう?」

「1で走る、か・・・よし、3,2,の次の、1、で走ればいいんだな?」

「そう、3,2,の、次の1で走る。それで良い?」

「よ、よしっ、いつでもいいぞ・・・・」

「3,2、それっ!!」

 兄は、仰向けに転がされた姿勢から飛び起きると、砂利を蹴立ててナイフの刺さった木立の裏側へと、脱兎の如く走った。
 宏隆はそれと同時に、敵を牽制して砂利のつぶてを反対側の木立に向かって三つ、四つと素早く投げつけ、兄とは違う方向へ4,5メートル走りながら、自分もサッと植え込みの向こうに身を隠した。

 だが、辺りはまだシンとしているままで、物音ひとつしない。

「ちっ、今日に限って、失敗したなぁ・・・」

 ぼそりと、宏隆がつぶやく。
 いつもなら、たとえ和服を着ても、袂(たもと)には必ず小型のナイフや懐中電灯を装備している。それを、今日は自宅の敷地の中のことと思い、つい怠ったのである。
 宏隆はそれを悔いていた。

「やっぱり、”備えよ常に” というのは、正しい──────────────」

 ボーイスカウトの格言を思い出しながら、そう独り言(ご)ちた。

 こんな時には小型のライトひとつでも、相手の目を狙って照らすだけでも武器になる。
 加えてナイフが一丁あれば、たとえ刃渡りが短いアーミーナイフでも、相手にとっては素手と比べれば遥かに戦いにくい立派な武器になるのだ。
 必要なものは必要なときにならないとそのありがたさが分からない。こんな時に必要になるものは、普段は無用に思えてしまうもので、つい備えを疎かにしがちである。

 しかし、何を思ったか、宏隆は何か忙(せわ)しそうにゴソゴソと、懐(ふところ)の辺りを探っている。

「ヨイショ、っと・・・」

 何処にそんなものがあったのか、太めの紐を懐中からズルズルと取り出し、大急ぎでそれを襷(たすき)に掛けると、ポンと帯の腹を叩いた。

「これで袴(はかま)か、せめてモンペでもあったらなぁ・・・」

 懐から抜き出した紐は、肌襦袢(はだじゅばん)の腰紐であった。
 男物の和服は、肌襦袢と長襦袢という二つの下着の上に長着(ながぎ)と呼ばれる着物を着て、その上に羽織を着用する。和服では肌着を締めている腰紐をひとつ抜いたからといって直ちに着崩れするというわけではないので、宏隆は咄嗟に思い付いてそれを解いて襷に用いたのである。

「しかし、あんな恰好で戦えるのだろうか──────────────?」

 向こうの樹の陰にそっと潜みながら、隆範はふと弟のことが気掛かりになる。

 着物の恰好で戦うのは困難を極める、というのは誰にも想像がつく。よく時代劇などでは着物姿の武士が颯爽と刀を抜いて斬り合いをしているが、滅多に和服を着る機会もない現代人には、家の階段を上り下りすることさえ儘ならないものである。
 ましてやこの場合、敵が誰なのかも、何人居るのか、何の目的なのかも分からない状態で着物姿のまま戦いを強いられるのは、誰が考えても大変なことであった。

 弟を案じて、隆範がそんなことを思った途端、

「カン、カン、カンッッッッ──────────────!!」

「うわわっ、今度は石のつぶてか!!」

 正確に、宏隆の居場所を狙って、砂利のつぶてが飛んでくる。
 慌てて体を放り出すように植え込みの根元に身を伏せたが、

「わっ、わっ──────────!!」

 その伏せたところにも、絶え間なく幾つも石つぶてが撃ち込まれる。
 密集した植え込みという盾がなければ、間違いなく顔や首に命中しているところだ。

「ふう・・・何て正確なんだ。これは只者じゃない、相当な訓練を積んだ奴だ・・・・
 だが、たぶん独りだな。ひとつの場所から石が飛んでくるし、他に人の居る気配が無い」

「宏隆・・・宏隆ぁ・・・・おい、大丈夫か?!」

 兄が心配して声を掛ける。
 ケンカの若大将とさえ呼ばれた弟が、何も反撃できないままでいるのだ。
 この敵が滅法強い相手であることは、温和しい兄の隆範にも容易に想像がついた。

「ああ、何とか大丈夫だよ」

「いっそ母屋まで走って、誰か人を呼んでこようか」

「いや、駄目だ。そんなことをしたら、たちまち狙い撃ちにされてしまう。石ならまだ良いけど、ナイフが飛んできたら命がないよ。それより、ぼくが良いと言うまで、そこでじっとしていて・・・」

「よ、よし、わかった──────────────」

 声を潜めて答えた、その兄の言葉が終わるか終わらないかのうちに、

「出てこいっ!、暗闇で不意打ちとは卑怯だとは思わんのか!、男なら、日本人なら、コソコソと隠れず、正々堂々、出てきて勝負しろっ!!」

 大声で、宏隆がそう言い放った。
 無論、相手が日本人とは限らないし、そもそも闇討ちを仕掛けてくるような手合いがわざわざ正面切って戦うはずもない。宏隆もそんなことは分かっているが、その声で相手が何らかの動きを起こさないかと思い、誘おうとしたのである。

 すると・・・果たして、すぐに向こうの茂みから、黒い影がヌウと歩道に出てきた。
 砂利道だというのに、目立った足音も立てない、静かで軽快な動きである。

「おっ──────────────」

 それを見た宏隆もまた、身を潜めていた植え込みからサッと躍り出て、

「とうとう出てきたな────────────お前は何者だ?、何の目的で他人の屋敷に侵入して我々兄弟を襲ってくるのか、返答如何によっては容赦はしない。何にしても、警察に突き出す前に叩きのめしてやるから覚悟しろ!」

 静かに、しかし強い口調で相手に向かって言った。
 しかし、敵は静かに沈黙したままで、その呼吸さえ測れない。

「なぜ黙っている・・・日本語が解らないのか?」

 五、六メートル先に居る相手は、ちょうど外灯が樹の影になる暗がりでよく見えないが、背は宏隆よりも少し低く、服装は上から下まで黒ずくめに見える。おそらくすっぽりと覆面で顔を被っているのだろう、頭部はわずかに目元だけがぼんやりと白く光って見えるだけで表情や髪型などは何も判らない。

「うっ─────────────────!!」

 その正体不明の相手が、しゃべっている間に少しずつ自分の方に間合いを詰めて近づいていることにハッと気が付いて、宏隆は思わず二歩ほど後ずさった。
 間合いを詰めていることを悟らせないような相手は、宏隆の数ある戦いの経験の中でも、そう多くはない。この敵は台湾で自分を拉致しようとした北朝鮮の特殊部隊の輩(やから)と同様、相当な訓練を積んだプロであることを覚悟しなければならなかった。

「そうか・・どうしても、やる気なんだな・・・・」

 宏隆はその場で雪駄を脱いで、それを後ろに蹴飛ばして構えた。すでに襷(たすき)は掛けているが、もっと邪魔になるはずの着物の裾はそのままで、絡げるわけでもない。

「ザザッ────────────!!」

 砂利を蹴立てて、突然、相手が素早く飛び込んできた。

「くっ・・・!!」

 最初に相手が放ったのは上段の前蹴りである。
 宏隆は流石に辛うじてそれを躱しはしたが、この暗闇で正確に顎を狙えるのは、やはり只者ではない。

「ビュッ、ビュッ・・ブンッ─────────────────!!」

 さらに敵は、鋭く速い蹴り技を連続して放ってくる。

 それらをギリギリの間合いで見切って躱す。
 素早く動いても、狭い歩幅のまま動けているので、着物の裾が乱れていない。

「む、これは?・・・少林拳か─────────────────」

 台湾の海軍基地では、宗少尉に散々少林拳の技法を見せつけられ、ついには自分もそれと向かい合って戦う羽目になったことを思い出す。

「回し蹴りが、宗少尉と似ている・・・・・」

 ジリジリと、相手との間合いを測る。

 動いているうちに、さっきより外灯が少しばかり明るくなっている所に相手が立った。
 よく見れば、シティ・カモと呼ばれる市街地用のグレーと黒の迷彩服の上下に身を包み、頭には黒い覆面をすっぽりと被っている。靴もゴツい軍用ブーツのようだ。
 かなり鍛え抜いた身体であることは暗闇の迷彩服姿でも有り有りと感じられる。
 しかし、だんだん目が慣れてくるにつれて、その体躯のシルエットにはゴツい男臭さが感じられないことが判ってきた。

「ん?、これは・・・ははぁ・・・・・」

 何を想ったのか─────────────────
 宏隆はニコリと笑みをこぼすと、右脚を半歩退いて、相手の次の攻撃を待った。

「ビュンッ!!」

 一歩半という間合いなのに、鋭い右の回し蹴りが瞬時に、正確に宏隆の顔面を捉えた。

「ああっ!!」

 ハラハラしながら木陰に隠れて見ていた兄が、思わず大きな声を上げた。
 弟がやられた!、と思えたのである。
 蹴りを放った敵もまた同じく、ほとんどそう思えたに違いない。

 だが、その瞬間─────────────────

 敵の蹴りの間合いを紙一重で見切って、まるで球が転がるような動きで滑らかに敵の懐に入り、蹴りの軸足にしていた左膝の裏に押すように触れつつ、上体をグイと起こすと、敵はその場で為す術もなく、ドウ、と砂利の上にもんどり打って転げた。

「動くな─────────────────!!」

 次の瞬間、仰向けに転がされた敵の肋(あばら)を右膝で、右腕を左膝で素早く押さえ、同時に喉元の急所にピタリと親指を押し付けると、静かにこう言った。

「宗少尉────────────でしょう?」

「あははは・・・もうバレたか!、やっぱり大したものね!!」

 押さえつけている膝の下で、宏隆のよく知る声が明るく響いた。
 一度でも戦ったことのある相手は、向かい合って戦えば、たとえ闇夜で覆面をしていてもそれと分かるものである。

「でも、この勝負、私の勝ちよ!」

「えっ?」

「体を、よく確かめてご覧なさい」

 そう言われた途端、右脇にグイと突(つつ)かれているものを感じてハッとした。
 いつの間にか、相手の左手に持たれたナイフが、転がされると同時に宏隆の右脇にピタリと添えられていたのである。

「いやぁ、見事にやられた。やっぱり敵わないなぁ────────────」

 組み伏せた恰好を解いて、手を引いて起こしながら頭を掻く。

「宗少尉、お久しぶりです!」

「ヒロタカ・・・元気そうね、会いたかったわ!」

 覆面を外して、笑顔を見せてそう言う。
 たった二ヶ月ばかりだというのに、まるで何年も会わなかったように懐かしく思える。
 宏隆も襷(たすき)を解いて、宗少尉と固くハグを交わした。

「あ、そうだ・・・兄さん、もう出てきても大丈夫だよ!」

「な、何だぁ?、敵とヒシと抱き合って・・・一体どうなってる?」

 ガサゴソと茂みから出てきて、訝しそうに言う兄に、

「こちらは宗少尉こと、宗麗華さん。台湾ではとてもお世話になった玄洋會の先輩で、台湾海軍の武術教練でもある人です。英語なら通じるから・・・」

「え、ええっ!?────────────」

「宗少尉、ぼくと二つ違いの、兄の隆範です」

「ハイ、タカノリ。貴方のことはいろいろと宏隆から伺ってるわ。ドウゾヨロシク」

 どうぞよろしく、と日本語で言って、握手の手を差し伸べる。

「ど、どうも、Nice to meet you・・・でも、なぜ私たちを襲ったりしたのですか?」

「驚かせてごめんなさい。台湾のヒロタカのトレーニングがどれほど成果があったか、ちょっと試させてもらったのよ」

「そのために、わざわざ日本に来られたのですか?」

「いえ、私は張大人から日本に行くよう、命じられて来ました」

「日本に来た目的は?・・・また何か大変なことでも起こったんですか?」

 宏隆が心配そうに訊ねる。

「目的はヒロタカ、貴方よ。貴方のために命令を受けて来たの。ヒロタカが台湾でやり残した訓練を日本できちんと終えられるようにと、派遣されたのよ。さっき襲ったのも、言わばその訓練のひとつ、ってワケね!」

「ええーっ、そんなぁ・・・訓練だとも知らされずに、いきなり本物のナイフを投げつけられたら、命が幾つあっても足りないですよ!」

「あはは・・・だから私も手加減して、貴方から30センチも離れたところにナイフを投げたでしょ!」

「さ、30センチって・・・た、たったの────────────?!」

 それを聞いて、兄が絶句している。

「まあ、宗少尉の腕は、一応信用してますけどね」

「あら・・その ”いちおう” ってどういうコト?」

「えっ、誰もそんなコト言ってませんよ・・」

「言ったでしょ、聞こえたわよ!!」

 拳(こぶし)を振り上げて宏隆を打(ぶ)とうとすると、宏隆は怖がって両手を頭に当てて縮こまった。

「あはは、何だか、怖い姉さんに久しぶりに会ったみたいだ!」

「アハハハハ・・・・・・」

「何だかよく分からんが、もう外は寒くなってきたし、ともかく家に入って寛ごうか。
父にも宗さんを紹介しなくては─────────────────」

「お父様にはもう、ちょうどヒロタカが茶室に向かった頃にお目にかかって、ご挨拶をしたのよ。とてもダンディでステキなお父様ね。そして強そう。男はああでなくっちゃね!」

 宗少尉の言葉に兄弟は顔を見合わせ、唖然として言葉を失っている。

「宗少尉、その派手な迷彩の恰好でこの家を訪ねてきたんですか?、よく父に猟銃で撃たれなかったですね」

 ちょっとユーモアを効かせて、宏隆が言った。

「いいえ、お父様が私の部屋を用意して下さって、そこでコレに着替えてきたのよ」

「部屋を用意、って・・・それって、まさかウチに泊まり込むってコト?」

「そうよ、何か問題でもあるの?」

「い、いや、問題って・・・だって、つまり、宗少尉がウチに泊まるんでしょ?」

「ヒロタカ・・あなた、私のコト、嫌いなの?」

「い、いや、決してそういうワケじゃ───────────参ったなぁ、もう・・・」



                               (つづく)



  *次回、連載小説「龍の道」 第82回の掲載は、2月15日(水)の予定です

taka_kasuga at 23:07コメント(17)連載小説:龍の道 | *第81回 〜 第90回 

コメント一覧

1. Posted by 円山玄花   2012年02月04日 01:24
これからの展開が、またガラリと変わりそうな予感のする一話ですね。
とても楽しく読ませて頂きました。

小説の中に出てくる、”砂利道だというのに、目立った足音も立てない”とか、
“間合いを詰めていることを悟らせない”などという状態は、武術が好きな人にとっては理想とするところでありながらも、どこかで「小説の中だけのこと、或いはごく一部のプロだけ」と括ってしまいがちです。
もちろん私もそのひとりでしたが、最近はそれが小説や特殊な人に限られたことではなく、
あることをひたすら追求し、ある法則から外れないことを身に付ければ、そのようなことはそれほど大変なことではないと思えるようになりました。
その「あること」こそ、基本功だと思うのです。
もちろんそこには歩法やその他の基本練功も含まれます。
正しく基本を知る師について、正しい意識でコツコツと学び鍛錬に励めば、誰でもプロフェッショナルになれる。・・・そんな風に考えられるほど、基本功はスゴイと思います。

次回も楽しみにしています。
 
2. Posted by ゆうごなおや   2012年02月04日 10:25
楽しく読ませて頂きました。
徒手空拳の戦闘シーンは大好きです。空手の稽古では、何かを持って闘うという発想にはならず、武器を持つ相手には腕一本捨てて何とかしよう、と考えていました。
しかし、何も持たない稽古でも、何かを持った時の戦闘にも繋がるのだと、武藝館の稽古で知りました。
次回からは少尉との訓練が始まるのでしょうか?
自分の稽古と照らし合わせ、また読ませて頂きます。
 
3. Posted by まっつ   2012年02月04日 12:23
”備えよ常に”は、
3・11の震災以降はリアルなものとして、
否応無く考えさせられました。

非常時の情報収集の手段や手順を調べたり、
非常食や水、燃料の備蓄を充実させたり、
常に最低限のツールの携行を心掛けるようになりました。

あの震災から約1年を経ましたが、
危機感を風化させることなく備え続けたいと、
改めて思いました。
 
4. Posted by 太郎冠者   2012年02月05日 03:00
宗少尉キターーー!!!

緊迫した展開になるかと思いきや、まさかの登場ですね!
しかし…雰囲気は和やかな会話ですが、猟銃やらナイフやら迷彩やら、
会話に出てくる単語そのものは凄いものですが。
お兄さんの狼狽ぶりも理解できる、というものです。
この先の展開がますます楽しみですね。
 
5. Posted by マルコビッチ   2012年02月05日 12:36
まさか宗少尉だったなんて・・・想像もしていませんでした。
衝撃的な再開ですね!
武術を志す者同志にしかわからない”愛の形”とでも言いましょうか!!
少し大げさかもしれませんが、普通の人だったらいくらトレーニングの成果を試すとはいえ、
久しぶりに会う仲間にこうはしませんよね。
やはり一緒に訓練を積み、苦難を乗り越えてきた仲間とは信頼し合えるのですね。
とても厳しい優しさだと思います。
私はこういうの大好きです。

しかし、武術家とはいつも死と隣り合わせのぎりぎりのところで生きるような心構えが
必要なんですね。
いつもいつも何が起こっても対応できる、どんなことにも機敏に反応できる感性と心構え!
次回も楽しみにしています!!
宗少尉かっこいい〜〜〜!!!
 
6. Posted by ユーカリ   2012年02月06日 22:25
前回のコメントバックを頂いてから、常に自分を見つめ,感じる事に集中してみましたが、思いの他自分の内側が騒がしく、集中力や動きが散漫になっている事に気づき、かなり驚きました。
こんな緊急事態の中でも、加藤兄弟の間に流れる空気は、私の日常とはリズムが違うように感じられます。

>「3,2,1で・・・1の後に走るのか、1で走るのか・・・どっちだ?」

というくだりが、とっても気に入ってしまいました(^^)
武術には縁のない隆範さんだけれど、緊迫した状態の中、冷静に宏隆さんの言う事を受け入れ、
忠実にそれを行おうとする、加藤家で培われた生きる姿勢を、また、隆範さんの誠実さを感じました。
たぶん、私だったら、「3、2、1、GO!!!!!」と自分の判断で走り出していた事と思います。

宗少尉、憧れてしまいますっ。
今後の日本での訓練が楽しみです。
次の掲載日が待ち遠しいです!!
 
7. Posted by bamboo   2012年02月07日 22:45
>間合いを詰めていることを悟らせない・・
>ギリギリの間合いで見切って躱す・・

やはり、そういう稽古、そういう在り方ですね・・。
宗少尉の動きから、ナイフ1本の恐ろしさが生々しく伝わります・・逆に、習熟すればそれだけ助かるということですね・・。興味が増しました^^ しかしスティックもかなり怖いです(笑)
 
8. Posted by とび猿   2012年02月10日 02:24
日常の中でいきなり襲われたときに、この様に普段と変わらずに対処できる宏隆君は、常に武術の世界で生きている人なのだと思えてきます。
そして、このような場において、実力がどうのこうの、勝ち負けがどうこうというのではなく、きちんと行動できることこそ、本当の武術の稽古の賜物であると思いますし、これこそが功夫であると思えてきます。
さて、この後どのような訓練が待っているのでしょうか。
楽しみです。
 
遅いコメントになり、失礼しました。
 
9. Posted by 春日敬之   2012年02月13日 17:38
☆みなさま

またまたお返事が遅くなってしまい、申し訳ありませんです。
このところ滅法忙しくって、
「げっ、明後日がもう次の回になっているぅ〜〜〜〜〜っっっ!!」
・・と気付いたのは、つい昨日のことでした。

というワケで、次回もお楽しみにして頂ければ幸いです。
 
10. Posted by 春日敬之   2012年02月13日 17:48
☆玄花さん

プロフェッショナルというのは、それを生業とする「本職」の人のことで、趣味としてそれらを行う愛好家=アマチュアと比較してそう呼ばれますね。
ゴルゴ13でなくとも、プロはさまざまな意味でその仕事に人生や生活、生命が懸かっているわけですから、そこらのアマチュアが足音を立てないように歩く訓練をするのとはワケが違います。
同じ意味から、本気で強くなりたい、武術の真髄を知りたい、などと言って入門してくる若者が、何の危機感もない人生の中でそう願っていても、そんなコト出来るわきゃぁ無いだろっ!、と思います。基本功でも散手でも、武術としての軸が無いんですね。
近ごろは「夢だけ」「口先だけ」の若者が増えましたねー σ(`´メ∂
 
11. Posted by 春日敬之   2012年02月13日 17:53
☆ゆうごなおやさん

ども、毎度ご愛読をありがとうございます。

>腕一本捨てて何とかしようと・・・・

ゆうごなおやさんは、実際にナイフで腕を切られたことがおありでしょうか?
そんなこと、無いに越したことはないですが。(笑)
こっちが武器を持たない状況で「腕一本捨てて」というのは実際には殆ど不可能に近いことで、
人間は腕を斬られた時点で全く戦闘不能になってしまいます。

僕が訓練を受けた際には、吊してある肉の塊をナイフで切りつけるのを見せられることから始まりました。刃渡りが10センチにも満たない小型のポケットナイフでしたが、肉の塊がスパッと大きく切り裂かれて、
「どんなに鍛えた筋肉でも、ナイフで切られると、こうなる」
「一ヶ所でも切られれば、たちまち戦闘不能になるし、敵は止めを刺しに来る。
 放っておいても出血でだんだん意識が朦朧としてきて、やがては死に至る。
 だから、決して敵に切られてはならないのだ」
「トゲが一本刺さっても、カッターでちょっと指を切っても、思うように動けないだろう?、
 だから敵のナイフは決して体に触れさせてはならないのだ。よく覚えておけ!!」
・・・そう言われました。
緑のタンクトップ姿の、その指導者の腕や肩には、ナイフの傷跡がいくつもありました。
豊富な実戦の経験から、そう言っているのだということがよく分かりました。

太極武藝館ではナイフをどう捌くのかではなく、そもそもナイフが当たらない、届かない、という太極拳独自の間合いや歩法の稽古をしますね。何も持たない稽古でも、相手が武器を持っている場合と同じ稽古が出来る。昔はそんなコトが全く信じられなかったのですが、ウチに入門してからはリアルにそれを見せつけられ、それをマジメに修得したいと思うようになりました。
 
12. Posted by 春日敬之   2012年02月13日 18:05
☆まっつさん

>危機感を風化させることなく、備え続けたいと・・・

上でも書きましたが、その「危機感」というのが自分も含めて現代人には全く足りないですね。
武術の訓練をしているのに、「生き残れるかどうか」という危機感が無い。まるで稽古をゲームか何かの様に思ってしまって、どうやったらここでパンチが入れられるのか、素早く避けられるのか、何て想っているのかもしれません。
大災害などがあった時には誰もがその危機感に襲われるのですが、やがて風化して、日常の平穏無事が当たり前になる。強くなりたいと思って武術の道場に通っている人間でさえそうなのですから、一般の人は大パニックになって当然でしょう。

どこの国のレインジャーも、ナイフ一本で何日も生存する訓練を受けます。
水も、食料も、懐中電灯も持たせてもらえない。
危機に備えるのは何も「災害グッズ」を充実させることではなく、
「正しい心構え」を養うことこそが最も重要なことであると、つくづく考えさせられます。
太極拳の学習と同じですね。
 
13. Posted by 春日敬之   2012年02月13日 18:11
☆太郎冠者さん

>宗少尉キターーーー!!!

はい、お待たせしました、大人気の宗少尉の登場です!!
やっぱ、宗少尉は迷彩の上下と黒いブーツがよく似合うなぁ〜・・・♡
飯田先生に、宗少尉のイメージを描いてもらえないかなぁ。。。
 
14. Posted by 春日敬之   2012年02月13日 18:18
☆マルコビッチさん

>武術家とはいつも死と隣り合わせのギリギリのところで生きるような心構えが必要なんですね

そう、そのとおりです!!
その「心構え」こそが、稽古で指導される「意」ですね。
「意」がなくては、何の上達も望めません。
 
15. Posted by 春日敬之   2012年02月13日 18:23
☆ユーカリさん

>思いの外、自分の内側が騒がしく・・・・

心が騒がしいのが、一番モノゴトを見えなくする。
太極拳が無極の整備から始められるように、自分に対しても「静」から始めなくてはならない。
風も無く静まり返った湖のように、先ずは自分を静かにさせることだ。
これはどうするんだ、あれはどうなっているのかな、よし、それじゃこうしてやろう、いやこうでもないか、それじゃこれでどうだ、などという騒がしい精神状態では何も理解できない。

・・・とは、誰もがよく指導されることですが、それでも私たちは内側が騒がしくなってしまっていて、中々静かになれませんね。
ではどうするのか・・というと、ただひたすら「黙念師容」をするのです。
何も考えずに、ただ師の姿を己に映す。
あるいは、大自然の大きさをそのまま己に映す。
生まれて初めてエベレストを目前に仰いだ時のように、
イグアスの滝の迫力に打たれた時のように、
360度何も無い大海原の真っ只中で自分に直面した時のように、
初めてパラシュートで4,000メートルの高度から飛び降りた時のように、
自然を自分に映すのです。

その時には、自分にエゴが無い。
「自分の考え」が存在しようが無い。
大切なことは、その経験をする、経験を大切にする、ということであって、
それを手に入れようと、身に着けようと躍起になる、ということではありません。

僕も最近は忙しさのあまり、そのような自分からどんどん遠くなっています。
早めに自分を取り戻さないと・・・・ひいっ(汗)
 
16. Posted by 春日敬之   2012年02月13日 18:31
☆ bamboo さん

そう、そういう稽古こそ、本当の武術と言える稽古ですね。
相手がこう来たらどうする、それでもってこうする、
何ていうのは、実戦ではまるで役に立ちません。

ナイフ一本の恐ろしさは誰もが感じられるものですが、
スティックの稽古の「怖ろしさ」が分かる人は、上達を約束されているようなものです。
振り下ろされるスティックを躱してしまうような稽古をしていると、実戦ではいとも簡単に
斬られてしまいます。斬られたことがきちんと分かる稽古をすることが大切ですね。
太極拳を理解するために、もっとスティックを楽しんで下さい。
 
17. Posted by 春日敬之   2012年02月13日 18:35
☆とび猿さん

>実力がどうの、勝ち負けがどうこうというのではなく、きちんと行動できることこそ・・・

そうですね、まさに仰るとおりです。
これもまた「正しい心構え」に基づく、正しい武藝功夫ですね。
稽古というのは、本来それを練るためのものであって、個々の薄っぺらい戦闘能力を高める為のものではないワケです。単に強くなりたいと思っても、それはムリ。武藝館道場は安っぽい小手先のテクニックを授けるところではなく、至高の技藝を磨くところ。
だから「武術」ではなく「武藝=たゆまぬ修練によって身に着けられる特別な技藝」であると、
館名にも示されているわけですね。
 

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