2010年04月21日

門人随想 「♪ おニューな足半(あしなか)、できました!!」

                     by マガサス (一般・武藝クラス所属)


 足半(あしなか)が新しくなった!!
 先日の稽古でそれが発表され、ニューモデルを門人がみんなで履いて試してみた。

 足半(あしなか)とは、昨年の六月に ”のら” さんの「甲高と扁平足#3」で紹介された、カカトの部分がスッパリと切り取られた、半分サイズのワラジのことである。
 これは鎌倉時代から江戸時代まで、町人百姓から上級武士に到るまで履物として用いられてきたもので、織田信長が家来の兼松又四郎に下賜した足半が兼松家の家宝となり、昭和後期に名古屋の「秀吉・清正記念館」に寄贈されて展示されているという。
 つまり、あの信長も履いていたワラジだということになる。
『履カヌナラ、裸足デ歩ケ、又四郎』・・などとは、まあ、言わなかったと思うが。(汗)


 足半は元々、このブログにもよく投稿を頂いているタイ爺さんが武藝館に紹介して下さったものなのだが、太極武藝館ではそれが来て以来、師父が工夫を凝らし、試作に試作を重ねて、ついに「おニューな足半」が出来上がったのだ。
 師父は、さっそくこれを「スーパー足半くん」と名付けられた。(笑)

 ”スーパー足半くん” の特徴は、以下の如くだという。

 (1)ワラジの本体として編む素材を丈夫な布地にする。
 (2)さらにその素材に芯を入れて、より頑丈なものにする。
 (3)下駄や草履に使われているような布の鼻緒にする。
 (4)足に合わせて一足ずつサイズや鼻緒の絞め具合を注文できるようにする。
 (5)本体の色や柄、鼻緒の色なども好みで注文できるようにする。
 (6)足半の効果がさらに大きくなるよう、本体の構造に工夫を加える。
 
 早い話が、より頑丈になり、色やサイズを個人オーダー出来るようになったということなのであるが、ジツは最後の「本体の構造に加えられた工夫」というのがスゴイのだ。

 足半というのは、普通の「ノーマル足半」でも、実に素晴らしい効能がある。
 それがどのように効果があるのかは、実際に履いて歩いてみた人でないと分からないだろうが、着用してみると誰もがみんな、脚(ジャオ)の ”正しい位置” に乗れること、身体が緊張することなくリラックスして歩けることを真っ先に挙げる。
 しかし、その最たる効果は「体軸が起つ」ことではないかと私は思っている。

 また、足半の効果は、履いているときよりも、それを脱いだときに顕著に表れてくる。
 履いているときには分からなかった「体軸の変化」が、それを脱いだ時に、よりハッキリと感じられ、明らかに体軸がドーンと ”起つ” のが分かるのだ。
 ・・ただし、履き方を正しく教わらないと、トンでもないことになりかねない。
 足半は「魔法のワラジ」ではないので、どんな風に気儘に履いてもそのような効果があるわけではない。ひたすらに「無極椿」の要求を正しく守った上で歩けば、それが如何に優れたものであるかを誰もが実感できるということなのである。

 新形の「スーパー足半くん」は、この「ノーマル足半」に輪を掛けて、その効果がさらに顕著になっている。まさに名前どおりにスーパー・スペシャルなものだ。
 装着して、ものの数歩も歩かないうちに、誰もが「ゥオオッ!すごいっ!」とウナる・・
 オーバーではなく、初めてこれを履いた人の全て、ふだん寡黙でおとなしいような人までが履いた途端に声に出してウナルのだから、コレには何かよほどのコトが秘められているのだと思えた。
 ・・しかし、外見はほとんど変わらない。ちょっと足底を補強したのかな、と思えるほどのモノなのだが、手に取るとコレが意外と重くて、ズシリと、かなりヘビィな手応えがある。
 今では拝師弟子と拝師候補生以外の門人全員が、この「スーパー足半くん」を注文して、最初の普通の足半と履き比べたり、使い分けたりしながら、自分たちの稽古に役立てている。


 ・・しかし、拝師生&候補生の人たちは、なぜ注文しなかったのだろうと思いきや・・・。
 こっそり、恐る恐る伺ってみたところ、スーパー足半くんの上に、さらに高度な軸を引き出す ”新型の足半” を師父が考案され、それが「玄門會」で使われるのだという。
 けれど、まあ、「え”〜〜っ、ズルいや、ズルいや、そんなのォ〜〜!!」と、思うような人は、まあ、武藝館には居ない。・・と思う(汗)

 それは、私たち一般門人のレベルで着用すると、とてもマトモには歩けない物だという。
 一度だけでも・・せめてそれがどんなものか、外見だけでも見てみたいと思うのであるが、やはりそれは許されないコトであった。しかし、私はこの原稿を書くためにそこをあきらめずに押して食い下がり、遂にひとりの正式弟子から、その新型の足半の効果の一端を聞き出すことに成功したのだった。(!!)

 真っ先に挙げられた特徴は、まず「足の ”骨” がダルく感じられる」ということ。
 うーむ・・・「ノーマル足半」や「スーパー足半くん」なら、足の筋肉、特にフクラハギがとんでもなくダルくて痛くなったものだが、ホネがダルくなるなどと言うことはまず無かった。コレはどんな感覚なのか見当も付かない。まるで足を電子レンジでチンして、ホネから熱くなってくるような感じなのだろうか・・??
 そう聞くだけでも、コレは中々ホットなヤツだと思える。

 ・・他にも、
「坂道を上っているような感じで、ジャオ、フクラハギ、膝の裏、ハムストリングスにくる」
「まるで水中を歩いているような感じで、そのような抵抗が全身に均等に生じる」
「ハーネスを付けた体を引き揚げられたように、全身が軽くなった感覚がある」

 ・・などということまでは、しつこく粘って聞き出すことが出来た。
 なるほど、コレは、かなりの優れモノであるらしい。

「ところで、その最新型の足半のお名前は?」

 と、伺うと、

「いやぁ、やっぱり、それを言ったらマズイですね〜」

 と、笑って言われる。

「え〜?、せめて名前だけでも教えて下さいよぉ!」

「いや、その名前を聞いただけでも、ヒントになる人が居るかも知れないので・・
 やっぱり言えませんね、これは秘密ですよ、ヒ、ミ、ツ、・・・(笑)」

「それは、師父がネーミングされたのですか?」

「そうです、そのものズバリ、ピッタリのネーミングでね・・・」

「・・・・・・」

「・・でも、皆さんがそれを履いても支障がないような体になったら、また稽古で
 全員が履くようになるかも知れませんよ。それまでは、 ”スーパー足半くん” で
 しっかり稽古した方が良いですよ」

 なるほど、流石は正式弟子、仰ることには一理も二理もある。
 知りたいことが分からないのは非常に悔しいが、ここは取りあえず、その名前さえ公開されないスペシャルな足半は諦め、「スーパー足半くん」で稽古に励もうと思った。
 

                                 (了)




    
      *新しく開発された「スーパー足半くん」

disciples at 19:54コメント(9)門人随想  

コメント一覧

1. Posted by マルコビッチ   2010年04月22日 17:51
拝師弟子の方々が使われているという、”謎の足半くん”は気になるけれど、
それよりなにより、この”おニューなスーパー足半くん”、
履いて立ったときは自分の軸が変わって、これはスッゴイ!!
と思ったのですが、歩いてみるとこれがまた何とも大変でした!
かなり意識しないとぶれてしまうし、足りないところがあらわになるし・・・
でもそれだけに、正しく歩こうとすればするほど凄い物ですし、
発見もあると思います。
私もこのマイ秘密兵器「スーパー足半くん」で
ホットにヘビィに稽古に励もうと思います。(笑)
 
2. Posted by タイ爺   2010年04月22日 18:37
鼻緒が良い感じですね。
以前の鼻緒、特に指で挟む部分が硬くて、蹲踞をするととても痛くなることがありました。
実はそれで傷めてしまい半年程履けない時期がありました。

画像を見る限りですが中足骨アーチの部分で体重を支えるような形状に見えます。
思いつきでご紹介した足半でしたが、さらに深く研究されているとはやはりスゲー館ですね。
 
3. Posted by マガサス   2010年04月22日 22:22
☆マルコビッチさん

「スーパー足半くん」は、履きこなすのが大変ですね。
ノーマルの足半も、初めて履いたときにはスゴイと思ったのですが、
コイツは、とても安心して立っていられない、という感じがありますね。

お互いに、この新兵器でホットに稽古に励もうぜいっ・・・!!
 
4. Posted by マガサス   2010年04月22日 22:23
☆タイ爺さん

コメントをありがとうございます。

>鼻緒が良い感じですね

私も確かに以前の足半では指の股が痛くなったのですが、今度の「スーパー足半くん」の鼻緒は
厚い布地で柔らかく作られているので、安心して履いております。

>中足骨アーチの部分で体重を支えるような形状に見えます

仰るとおり、おそらく中足骨のアーチも多分に使われているのだと思いますが、
武藝館では足半でもひたすら「無極の位置」に正しく立てるよう、指導されます。
何はともあれ、無極を守って立つこと、常にそれを守った状態で使うようにと、
足半で歩く練習の間にも、さんざん注意されます。
そして、それを守った上でこれを履くと・・・「すげ〜!!」ということになります。

足半をご紹介して下さったタイ爺さんにも、ぜひお試し頂きたいですね。
 
5. Posted by 円山 玄花   2010年04月22日 22:37
☆タイ爺さん
タイ爺さんにご紹介いただいた”初代足半”は、門人もとても気に入っていて、
ボロボロになるまで履いていた人が多いと聞いています。
こうして新しい足半を履いて稽古ができるのも、タイ爺さんのおかげです。
ありがとうございます。

”足半”は、底のフラットな靴を履いても、裸足になっても感じにくく、鈍感になってしまった
現代人の「軸」の感覚を、見事に甦らせてくれる素晴らしい履き物です。
今回の”スーパー足半くん”は、まさにソコがさらに「スーパー」であるように思います。
私はそれを履いた瞬間、まるで一本歯の下駄を履いているような感覚が生じました。
・・もちろん、歯は付いておりませんが。(笑)
 
6. Posted by tetsu   2010年04月22日 22:39
おお!ついに出ましたね!スーパー足半くん!
自分はこのスーパー足中くんの試作品を履かせてもらいました。
すると!今までに感じられなかった軸が感じられるようになり、歩く姿勢さえも変わっているのが実感できました。

それだけでなく、師父に、
「tetsu さん、これこれこういう姿勢で、このような動作をしてみてください」と言われ、
やってみると全然出来なかったものが、
「では、このスーパー足中くんを履いて同じ事を・・・」と言われ、やってみると・・・
あら!、簡単に出来てしまうではありませんか!
これには心底驚きました。恐るべきスーパー足半くんです・・・。

また、この足半を工夫し、ここまでのモノにした師父は本当にすごいです。
 
7. Posted by マガサス   2010年04月22日 23:10
☆ tetsu さん

>やってみると・・・あら!、簡単に出来てしまうではありませんか!

な、なんと・・・
普通には全然出来なかった動作が、スーパー足半くんを履いたら簡単にできた・・と!!

うーむ・・・それは、スゴイことですね〜!!
私も、その現場で見てみたかったです〜
ん?・・・もしかして、ソレは、ウィークエンド・ディナーの席上でせうか?
ウラメシ〜・・・じゃなくて、うらやまひ〜!!
 
8. Posted by とび猿   2010年04月24日 12:18
足半は面白いですね。
そして、このスーパー足半くんは凄い。
初めて履いた時、立ってみたり、歩いたり、走ってみたり、いろいろと動いてみましたが、
自分の構造が感じやすく、とても面白かったです。
それにしても、とにかく無極ですね。

タイ爺さん、足半をご紹介下さり、ありがとうございました。
 
9. Posted by マガサス   2010年04月25日 00:09
☆とび猿さん

面白くてスゴイ・・これは最も効果を上げる練習法のポイントでしょうね。
だから足半はスゴイのだと思います。

>それにしても、とにかく無極ですね

そう、まさに無極が整わないと、何をやってもダメ。
近ごろの稽古では、盛んに「単雲手」で歩法を確認されるのですが、
無極から外れているものは、遅く、緩く、歪んで、リキミとなり、
マチガイが簡単に明らさまになってしまうのが面白いです。

ただ、足半は「即席無極半ワラジ」ではないので、
あくまでも自分の功夫でしか理解できないのがムツカシヒ・・・・(汗)
 

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