2009年09月08日

連載小説「龍の道」 第26回




 第26回 臺 灣 (たいわん)(5)



「・・・それは、王老師に、これは吾々の宝物で、誰にも見せてはいけないと強く言われているからです。自分はそれを約束した上で陳氏太極拳を学ぶことを許されているので、王老師の許可が無くては、この套路は、どなたにもお見せすることは出来ません」

 宏隆は、きっぱりと張大人にそう告げた。

 隣に座っていた陳さんが、それを聞いて慌てて宏隆に何かを言おうとしたが、張大人は、にこやかな顔で、それを眼で制して、

「ほう・・・そうか、そうだったか、それは、見せてはいけないな・・・
 心ないことをお願いしてしまったね。
 では、それは改めて、きちんと王くんの許可を得てからのことにしよう」

「はい、ご理解をいただいて、ありがとうございます」

 宏隆は、大真面目で礼を述べると、

「うん、そうか、そうか・・・わはははは・・・・」
 
 張大人は、楽しそうに笑った。

 そうしているうちに、眉目秀麗な女性が茶道具をワゴンで運んで来て、お茶を淹れてくれる。宏隆は初めて王老師と会った、あの地下室で飲んだ中国茶の味を思い出した。

「・・まあ、お茶を喫(の)みなさい。日本では、大陸の烏龍茶ばかりが有名になっているようだが、台湾のお茶は、それに勝るとも劣らず、とても美味しいのだよ」

 張大人が、そう言ってお茶を勧めると、

「はい、紫藤廬(ツートンルー)のお茶は “仙人境” の味がするそうですね」

 宏隆が意外な応答をしたので、張大人はちょっと驚いたような顔をして茶器を取る手を止めたが、やがてすぐに笑い出し、

「ははは・・・・ 君は、なかなか面白い・・・・ 
 陳よ、彼は愉快な若者ではないか・・・わはははは・・・」

「あ・・は、はい・・・・」

 宏隆にしてみれば普段と変わらぬユーモアのつもりだったのだろうが、たった今、組織の長である張大人に向かって「套路は見せられない」と言ったばかりの宏隆が、今度は際疾い冗談を言ったので、陳さんはどうすれば良いのか分からないような複雑な顔をして、畏まって張老師の言葉に頷いた。

 しかし、張大人がいかにも楽しそうに笑っているのを見て、陳さんも少しほっとしたように、それに合わせるように一緒に微笑んで、笑った。

「ところで・・・」

 薫り高い台湾茶を美味しそうに飲み干し、その小振りな茶碗をテーブルに置きながら、張大人がおもむろに話しはじめた。

「君は、私たちの “家族” になる意志は、あるだろうか?」

「はい、そのことですが・・・
 ご質問にお答えする前に、まず僕の方から、お訊きしたいことがあります」

「・・おお、何なりと訊きなさい」
 
「まず、“家族”というのは、どのような意味なのでしょうか?
 初めてテストを受けた時にも“家族”になるのだと言われましたし、大武號の人たちからも、別れ際に、君はもう吾々の家族だと言われましたが、いまひとつ自分には実感がありません。家族になるということと、王老師の正式な弟子になると言うことが、どこでどのように結びつくのでしょうか・・?」

 宏隆は、率直に自分の疑問を述べると、

「ふむ・・・君の疑問はもっともかもしれない。
 そう、つまりそれは、こういうことなのだ・・・・」

 張大人は、宏隆に向かって説明をし始めた

「家族というのは、私たちが肉親よりも強い繋がりを持ち、どのような事態にも互いに助け合って生きていくということを誓い合った“絆”を意味している。
 お互いに、お互いを、自分自身のように思い遣り、助け合って、団結を誓う者たちの集まりを、より大きな力にしていこうというものなのだ」

「また、君の師である王くんは、かつて大きな活躍をした人で、今では私の組織では重要な役割を担ってくれている。さらに、その王くんの師に当たる人は、今は鬼籍に入ったが、この組織の創始者であり、また、私の義兄弟であり、命を懸けて共に闘った戦友でもある。
 彼は陳氏太極拳の達人だったが、彼の修得した奥義は、この組織を通じて伝承されている。だから、王くんが君に武術の奥義を教えるためには、私たちの許可が必要になるのだ」

「わかりました。そのようなことであれば、僕が “家族” に参入するほうが自然なことだと思えます・・・しかし、もうひとつ質問をしてもよろしいでしょうか?」

「良いとも、何なりと遠慮なく訊ねなさい」

「その組織は、いわゆる“秘密結社”と呼ばれるものではないのでしょうか?
 大武號には、民間の貨物船なのにライフルやロケット砲などの、軍用の武器がたくさん積まれていましたし、乗船の際には秘密諜報員のように、身体検査に荷物検査、本人かどうかを確認するための“合い言葉”までが必要でした。
 北朝鮮の工作船の攻撃を受けたときにも、大武號がこの組織の船であることを承知の上のことだと船長が言っていました。僕は寝ていた部屋に突然機関銃を撃ち込まれて、その無法が許せず、つい応戦してしまいましたが・・・」

「おお、その話は報告を受けている・・・
 負傷した孫(ソン)くんに代わって、君が大活躍してくれたそうだね」

「いいえ、活躍などと言うものではありません。実戦経験もないのに、夢中でやってしまって、敵に撃たれなかったのは、単に運が良かっただけだと思います。
 それよりも・・・失礼な言い方かも知れませんが、僕には秘密結社とギャングの違いがまだよく分かっていません。それが疑問でならないのです」

「ふむ・・・では、君の質問に答えよう。
 世間からは秘密結社などと言われているが、私を長とするこの組織は、『玄洋會』という名で政府に登録をしている団体でもある。
 これは、志をひとつにする者たちが集まり、相互の扶助と、祖国のために尽くし、働き、貴重な文化を正しく守るという目的を誓い合っている、公然の結社なのだよ」

「それでは、地下に潜ったマフィアのような違法な組織ではない、ということですか?」

「確かに、私たちは単なる武術の門派でもなければ、ただの海運会社でもない・・・
 私たちはアジアの動乱の歴史と共に生き、その中で吾々が真に守るべきもの、人間の、民族の尊厳とは何か、心して遺すべき文化とは何かを真剣に見つめ続け、その為の大いなる指針として、陰陽太極の原理を学んできた」

「守るべき秘密もある・・・私たちは、太極拳を武術として実際の戦闘に役立てるために、長年に亘ってその原理の研究を続けてきた。実際、その資料だけでも膨大なものだ。
 それらは文化大革命ですべて焼き捨てられそうになったものを、共産党の目から必死に隠し、逃れ、逃れて、この台湾まで運んできたのだ。
 その中には陳氏太極拳の最高秘伝書と言われる “三三六拳譜” も含まれている。
 それは、王くんの師である人が命懸けで陳家溝から持ち出して、王くんに与えたものだ。
 “破四旧!(旧思想、旧文化、旧風俗、旧習慣の打破)”、“革命無罪!”と叫んで紅衛兵が町や村へ繰り出し、多くの文化人に暴行を加え、強制連行し、貴重な文化財を破壊したあの時代に、外部に持ち出さなければ、それは間違いなく紅衛兵に焼き捨てられていたことだろう。
 因みに、現在、三三六拳譜の完全な写本を持っている者は、世界に五人ほどしか居ない。そして、たとえ陳氏の嫡孫といえども、実際にそれを目にしたことがある人は少ない。それほど重要なものなのだ・・・」

「私たちは、ただ戦いのために絆を強めているのではない。この太極原理は、人間が人間として如何に在るべきかを明示している。この高度な武術原理を修得するためには、人間としての修行を積まなくては、本当のところは何ひとつとして理解できない。
 吾々は、そのような人間の尊厳を平然と踏み躙る者たちと闘っているのだ・・・」

「船に武器を積んでいたり、訪問者の身元を確認したりするのは、君が遭遇したような事件が余りにも多いからだ。吾々の貨物船が襲撃されたのも、今回が初めてではない。
 運搬を依頼された積み荷の中に強力な時限爆弾が仕込まれていたこともあるし、この私自身も、長年命を狙われ続けている身分なのだよ。
 ・・以前、自宅が爆破されたこともある。幸い外出していて、助かったがね。こんな老いぼれの命を欲しがる者が、何故かこの世にはたくさん居るらしい。わはははは・・・」

「もちろん、武器を持つことは違法には違いないが、自分たちの安全は、警察や軍隊がそのつど守ってくれるものではない。そこには何の保証も無いのだ・・・
 もし武器を持たなければ、昨日のような場合、あっという間に船が乗っ取られて、有無を言わさず、船ごとキタに連れて行かれただろう。今ごろ君は、空調の心地よい円山大飯店のスイート・ルームではなく、荒涼とした北朝鮮の収容所で途方に暮れていたはずだ。
 私たちは自衛の手段として武器を所有し、チカラを強くして敵の侵略や武力攻撃に対抗している。国家安全局(註:台湾情報局)もそれを承知の上だが、見て見ぬふりをして、むしろ私たちに協力さえしてくれているし、私たちには軍隊との繋がりもある・・・」

「日本では、戦後二十年も平和が続いているので、現代の日本人である君に、こんなことを説明しても、なかなか分かりにくいかも知れないね・・・
 しかし日本人は、その平和も実はうわべだけの事なのだと、早く気付く必要がある。何故なら、彼らは日本の敗戦と同時に、日本に対する侵略を開始しているからだ。
 彼らの日本への侵略が始まってから、すでに20年もの時間が経過していることになる」


 ・・・張大人の言っていることは、宏隆には何とか理解できた。
 しかし、日本の平和がうわべだけのものに過ぎず、わが国に対してすでに侵略が始まっているということについては、一体何のことだかよく分からず、

「・・・侵略? でも、今の日本が誰かに侵略されているとは、とても思えませんが?」

 そう訊き返すと、

「はははは・・・そう、それこそが “一般人の認識“ というものだよ。
 いつの世も、一般の国民は、何も知らないし、何ひとつ知らされもしない。
 いや、そもそも、一般人に察知されるようでは、本物の侵略とは言えない。
 むしろ、人々には、常に正反対の情報が、それらしく与えられるのだ。
 一般人がようやく真実を察知する頃には、侵略の準備がほとんど整っているのだよ」

「・・・・・・」

「・・ふむ、分からないようだね・・・少し説明をしようか」

「侵略というのは、いきなり他国に武力攻撃を仕掛け、国土を占拠することではない。
 それは、密かに、まずその国の “世論” を少しずつ変えることから始められるのだ」

「日本にはすでに反日主義で有名な大新聞が存在しているが、その他の主要な新聞も、主要な放送局も、そして主要な政党、警察、自衛隊、皇室にまで・・・強力な病原菌で汚染していくように、誰にも気付かれないように、それらをじっくりと手中にすることから、侵略は始められるのだ・・・」

「そして、そのために巨額の資金が投入され、誰が見ても一般人に見える、有能な情報員が何千人、何万人と送り込まれる。もっとも、その資金も、大方は日本から巻き上げたODAから出ているのだから、皮肉なものだ。
 彼らは日本人と結婚して日本国籍を取り、日本人に成り済ます者もたくさん居る。
 日本の大企業に入って働き、或いは自分で会社を造って経営したり、近所のパチンコ屋や酒屋、大小のスーパーマーケットなど、庶民が出入りするところの経営はもちろん、大学教授にも、政治家にも、政治家の有能な秘書にも、公共放送の幹部にも、そしてやがて警察の幹部や、自衛隊の幹部にさえ、成り済ましていくのだ・・・」

「・・・・・・」

「それは、順調に進んでいる・・・
 このまま行けば、あと10年か20年もすれば・・・20世紀が終わる頃までには、彼らの侵略計画は、ほぼその基盤を造り終えているはずだ。
 その頃になれば、ようやく少しばかり、その兆候が一般人にも見え始めるかも知れない」

「例えば、主要な放送局がかなり偏向した報道をするようになったり、人気のニュースキャスターが日本の侵略を狙う国の肩を持つ発言をくり返したり、与党の大物や大臣でありながら日本を否定するような言動を繰り返したり、自衛隊の機密が幾つも漏洩したり、政権を狙えるチカラを持つ野党が、かの国々と深い繋がりを持っていたり・・・
 その野党の幹部や党首の秘書が、他国の反日運動組織の幹部でもあったり、国内の反日組織と深い繋がりを持っていたり、官庁や警察の天下り先の多くが彼らの経営する企業であったり・・」
 
「・・・挙げていったらきりがないが、たとえば日本への侵略を進める敵国との強力なコネクションを持つ野党が急激に勢力を増してきて、外国人の参政権を認める公約を掲げたり、外国人の日本への大規模な移住を推進しようとしたりするようになったら、まず、大いにその計画が進んでいると思って間違いない・・・
 まるで、日本の国土や国家は日本人だけのものでは無い、とでも云わんばかりにね・・」

「そんな馬鹿なことが・・・・ それは、本当ですか?」

「本当だとも・・!!  
 これらは単なる私たちの想像でもなければ、ことさら大袈裟に語っているわけでもない。それは、他国を侵略する際の常套手段なのだ。
 失礼ながら、吾々から見た現在の日本人は、表面的な平和と経済繁栄に目を奪われ、戦後の偏向した教育と歪められた情報の氾濫ですっかり考え方を変えられてしまい、民族や国家というものに無関心な人間を多く生み出して、このような “祖国の危機” にすっかり鈍感にさせられてしまっていると思えるのだが・・・」

「では・・・ いったい、日本は誰に・・・
 どのように侵略されつつある、と仰るのですか・・・?」


                               (つづく)


taka_kasuga at 19:45コメント(8)連載小説:龍の道 | *第21回 〜 第30回 

コメント一覧

1. Posted by トヨ   2009年09月09日 00:31
えーっと、このお話はフィクションで…?

んー、それでも、張大人のお話には不思議と聞き覚えが…。
なんて、いまの日本は、冗談を言っていられる場合では
ないかもしれませんね。

だからといって、ユーモアを失くしてしまってはダメでしょうけどね。

続き、楽しみにしています。
 
2. Posted by 春日敬之   2009年09月11日 00:52
☆トヨさん

>えーっと、このお話はフィクションで…?
そう、もちろんこの物語はヒクソンですよぉ〜!(笑)
ヒクソンですけれど・・小説の舞台である日本や台湾の歴史を歪めるわけには行きませんし、
宏隆くんが活躍する時代の歴史は、本当のコトを検証して、しっかりと書きます。
一般日本人が戦後教育の中で知らされていない本当の歴史や、操作され続けている情報など、
私が知っている限りは、この小説の中で本当のことを書きます。

>だからといって、ユーモアを失くしてしまってはダメでしょうけどね。
それを「ヒクソン小説の中で」書いている、というのが、
私なりの、精一杯のユーモアのつもりですが・・(笑)
 
3. Posted by まっつ   2009年09月12日 01:26
>王老師の許可が無くては、この套路は、どなたにもお見せすることは出来ません・・・
いや〜期待通りの宏隆くんの返答ですね!
誰が何と云おうと、大事な約束は守り通す心意気・・・好いですね!
シンプルさとは美徳であり、魅力でもあるのだと痛快な気分になりました。

さてさて、色々な"秘密"が垣間見えた今回ですが、
"秘密"というものは、恐ろしくもあり、魅力的でもありますね。
もし世界に"秘密"が無ければ、きっとすごく退屈だろーなと思います。

続きがすごく気になりますが、
どーなるんだ、次回の秘密!(C)
期待してます!
 
4. Posted by 春日敬之   2009年09月13日 01:13
☆まっつさん

師弟の契りとは、親子の関係よりも、夫婦の関係よりも、義兄弟の関係よりも、
もっと、もっと濃いのだと、伺ったことがあります。
生涯を懸けて太極拳を極めたい、などと口にしながら、ものの数年で挫折するような人間が
余りにも多くなった昨今、宏隆くんのセリフ自体が新鮮に響くかもしれませんね。

確かに、もし世界に「秘密」が無ければ、とても退屈でしょうね。
私のヒミツ、ゆうべのヒミツ(ふ、古っ!)、ヒミツのアッコちゃん(古っ!)、
秘密探偵JA(何だろ?)、ちょっと真面目に、秘密の国のアリス(知る人ゾ知る)・・・
やっぱり、ヒミツというのはワクワクさせられます。
しかし、太極拳の秘伝や奥義のように、
それが人間にとって偉大な「秘密」であれば好ましいのですが、
「陰謀」という名の秘密や、「独裁」のための秘密、
「侵略」や「支配」のために隠し続けられる秘密は、どうにもいただけません。

次回は、その辺りの「秘密」のお話を書こうかと思っています。
どうぞご期待のほどを!!
 
5. Posted by tetsu   2009年09月13日 21:17
宏隆君の一本気なところとユーモアのセンスはすばらしいですね。
しかし、張大人の語られる内容は考えさせられます。
現実に今の政治家のやっていること、マスメディアの内容は「おかしいな?」と思えるところが多々あります。
「真実」は捻じ曲げられ、ひた隠しに隠されてきましたが、我々は本当の真実をそろそろ理解し見定めなくてはならない時代になってきたと思います。
武術も然り・・・。
健康体操や格闘技とは違う「本物の武術」を追求していかなければと切に思います。
 
6. Posted by 春日敬之   2009年09月15日 11:55
☆ tetsu さん

昨今の政治腐敗とマスメディアの偏向ぶりには、かつて無い危機感を感じますね。
自民党政権は大打撃を受けて敗北しましたが、どれ程の人が真に国を思って投票したのやら。
民主党になったからと言って「官僚主義」など、これまでの政治が改められて良い時代が来ると想うのは余りに早計ですし、毒をもって毒を制すと言っても、その「新たな毒」が何を企み、何を引き起こしていくのか、きちんと分かっている人が果たしてどれほど居るのやら。

真実が失われ、個人や政党が利権に走り、日本に暗雲が被うこの時代に、真実を見抜く目を養うには、ひたすら本物であることを生きて、本物の中で修練に励むしか無さそうです。
首相が宇宙人で、金星に行って来た人がファーストレディ、という時代ですからね!!
いやはや・・・
 
7. Posted by とび猿   2009年09月16日 01:42
>はははは・・・そう、それこそが “一般人の認識“ というものだよ。

日常の中では、この“一般人の認識“というものの外がなかなか見えないように思います。
そして、身の回りの日常こそが常識となってしまい、人としての判断力がどんどん鈍っていってしまうように思います。
物事の本質を見ることのできる力を養っていかなければならないと強く感じます。

8. Posted by 春日敬之   2009年09月16日 15:23
☆とび猿さん

「日常」、つまり普段当たり前のこととして起こっていることが、無意識的に何もかも「常識」となってしまうことこそ一般大衆の性質ですね。

しかし、コレと同じことが日本の中国武術にも起こっています。
中共政府は「政策」として武術の表演体操化を行い、さもそれが中国武術の「常識」であるかのような錯覚を世界に広める。政府は大した功夫でもない人まで大武術家、大名師として祭り上げ、権威を与えて国策推進のために利用する・・・

メディアは、愚にも付かぬ「功夫」の大先生まで持ち上げ、販促の手段とする・・・
発勁が、さも中国武術の大秘伝であるような錯覚、
纏絲勁が腕や足をグリグリと捻るような動きをするという錯覚、
低架式が足腰を鍛えるという錯覚、
神秘の氣が相手を吹っ飛ばすのだという錯覚、
後発先至が相手の攻撃を受けてからのことだという錯覚、
太極拳が落下と推進で行われるという錯覚、
大先生がやれば脱力も放鬆となり、拙力も勁力となるという大錯覚・・・・

錯覚が錯覚を呼び、武術界はてんやわんやの混乱状態。
更にそこに、腸腰筋、ヨガ、能楽、果ては野球やゴルフ、バスケの選手まで研究対象に登場し、
これはまさにジョーダンではないかと思えるほどの混乱状態・・・

「真実」を知っている人は、いつの世でも極めて少数でしか無く、「真実」を知っている人は、なかなかそれを語ろうとはしません。「真実」は容易に歪められることを知っているからです。

「物事の本質を観る目や力」はどのようにして養われるのか・・・その答えは武藝館での「稽古」に存在するのだと思います。稽古を絶やさぬこと、稽古の意味を理解し、稽古に打ち込んで自己の存在を錬磨すること、それ以外に私たちが「真実」に行き当たる方法は無いのだと思えます。

掛川HQ の拳学研究会は、一日10時間以上の稽古・・・羨ましいッスね〜!!
 

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